ルアーフィッシングのトピックをこまめにお届けする釣りの総合ニュースサイト

LureNews.TV YouTube Channel

今改めて見直したいバスフィッシングのナイロンライン。並木敏成とシューター・マシンガンキャスト

  • X
  • Facebook
  • Line
  • はてなブックマーク
夏のバス釣り特集

並木敏成さんが相模湖にて、ナイロンラインだけを用いてバスフィッシングを組み立てる。

そんな〝縛りプレイ〟でも、めちゃくちゃタフな取材時の相模湖を攻略するあたりは、さすがThis is T.Namikiなのである。

△非常にタフだった相模湖でO.S.P「MMZナミ」のネコリグでキャッチした1尾。ラインはサンライン「シューター・マシンガンキャスト」。トップはもちろんワーミングもこなす超万能ナイロンライン

並木 敏成(Toshinari Namiki) プロフィール

1966年10月17日生まれ、神奈川県出身、東京都在住、血液型A型 ●1990年東京水産大学(現 東京海洋大学)卒業 ●1990-1992年ダイワ精工在籍 ●1991-1994年JBトーナメント参戦、JB在籍期間内に最多優勝回数および最多入賞(5位以内)回数を記録 ●1995-2000年アメリカにわたりB.A.S.S.トーナメントに参戦、1997年プロサーキット(TOP100)から初の外国人(日本人としてももちろん初)のバスマスターズクラシックに出場を果たす●2000年O.S.P設立 ●2003-2006年FLWトーナメントに参戦 ●2005年FLWツアートーナメント年間2位 ●2003&2005&2006年FLWチャンピオンシップクオリファイ ●2006年帰国、日本を中心にバスフィッシングの普及&啓蒙活動に尽力。 著書、出演DVD多数、TV番組「情熱大陸」出演。 ●2018年再びアメリカのトーナメントに参戦中

先日、並木さんの相模湖実釣ロケにて、ナイロンラインのメリットはもちろん、今回あえてナイロンラインを使用して伝えたかったことなどを聞いてきましたので、まとめていきます。

改めて見直したいナイロンラインの守備範囲の広さ

並木さんの使用ナイロンラインはご自身の代名詞「マシンガンキャスト」の名を冠する「シューター・マシンガンキャスト」

先に述べた通り、スピニングでベイトで、プラグもワームも、コレ1つでタフな相模湖を攻略。

ナイロンラインというと、フロロカーボンやPEラインの性能が上がったことで、バスフィッシングでは出番が少なくなってきたかもしれません。

しかし、結論からいうと釣りが細分化されてきた今だからこそ、改めて見直したいのがナイロンラインだなぁと。現場で並木さんの釣りを見て、そう感じさせてくれたのがシューター・マシンガンキャストでした。

フロロカーボン、PEライン(およびPEプラスリーダー)は、もちろん、それぞれが得意とする部分があります。それは耐摩耗性であったり飛距離や感度であったりするわけですが。

△4.5lbで、ノーシンカーを撃つことも。十分な飛距離が出るし、トラブルが本当に少ないのに驚かされた

そうした得意な部分がクローズアップされがちな一方、例えばフロロカーボンならバックラッシュ、PEなら擦れへの弱さや風が吹いた時のメンディングなど、実際に現場で使用すると「扱いの難しさ」を感じることも少なくありません。

△ベイトタックルでもスプールなじみがよくバックラッシュはなかった

一方、ナイロンラインはややもすれば巻きモノやトップウォーターでの使用に……というイメージが付きがちで、特化した何かに注目されることが少ない気がします。トガった部分は確かに少ないかもしれませんが、先に述べた通り、さまざまなリグをさまざまな状況で使う際に、非常に守備範囲が広い。

△ファイトにおいても高い能力を見せてくれたシューター・マシンガンキャスト

ナイロンラインのメリットといえば、フロロカーボンと比較すれば、しなやかさからくるトラブルの少なさや糸質の軽さから飛距離がよい点、またPEと比較すればモノフィラメントラインなので耐摩耗性に優れる点などが挙げられる。

同時にフロロカーボンと比較すると擦れには若干弱くなりますし、PEと比較すれば伸びる。伸びるという面に関してはクッション性がバラシの軽減にもつながりますしデメリットとは言い切れない部分もありますが。これはナイロンとフロロカーボンとの比較でも同様で、糸自体の浮力が違う点は状況によってメリットにもデメリットにもなります。

結局のところ適材適所。自身の使うリグや狙いたいスポットの状況によってセレクトしていくのが大事。

その上で、ナイロンラインは「とりあえず巻いておく」だけで非常にツブシが効くといいますか、平均してさまざまな状況に対応してくれるのが魅力。

そうした守備範囲の広さに加えて、総合力の高さを備えているのがシューター・マシンガンキャスト。

Shooterマシンガンキャスト(サンライン)

シューター・マシンガンキャストは、そんなナイロンのよさを備えていながら弱点を補うような技術が詰め込まれたライン。

出典:サンライン公式「シューター・マシンガンキャスト」詳細ページ

最も優れた点は、ズバリ高い耐久性。

サンラインが誇る最新テクノロジー技術プラズマ処理を施した「P-Ion」加工がその要因。

素材表面そのものを改質するP-Ion加工

「P-Ion」とは大気圧プラズマを釣り糸に応用した技術。大気圧プラズマについては難しいことは分からなかったけれど(笑)、モノの表面の有機物を除去できたり、親水性を持たせたり撥水性を持たせたり、要は「用途に応じて」そのモノを変化させることができるみたいです。

そうなのです。表面コーティングだけでは、どうしても使用頻度が多くなるほどにそのコーティングが剥がれラインは劣化。

しかし、「P-Ion」はライン自体の表面を改質し、滑らかさや撥水性が向上しているのでバツグンに耐久性が向上しているのです。

△新旧マシンガンキャストの比較。100キャスト目まではそれほどまで差は見られないが、P-Ion加工を施していない旧製品は200キャストを超えると表面の微細な傷が広がり始めている

トンカツじゃなくてローストビーフ

並木さんいわく「これまでのマシンガンキャストがトンカツ、今のマシンガンキャストはローストビーフ」。

「トンカツは衣がポロッと落ちちゃうでしょ? だけどローストビーフは外側の焼かれた部分だけがポロッと落ちることはないでしょ? だってひとつの肉だから。P-Ionも一緒で糸そのものに適切な加工ができるようになったから、それが剥がれにくい。だから耐久性につながっているんだよね」

トンカツとローストビーフのお話はよく例えとして出すのだそうで、実に分かりやすい。

実は現行のシューター・マシンガンキャストは三代目。そして「P-Ion」搭載となったのは、この現行モデルからで、格段にその性能がアップしている。

データでも明らかで、ナイロンの水を吸う弱点も補っており、これによりフロロ並の耐久性がありながら滑らかでキャスタビリティも高い。

誰でも平均点高くバスフィッシングを成立させる

実際に並木さんのフィネス系なアプローチ(例えばサイコロラバーのノーシンカー)では、4.5lbを巻いたスピニングでトラブルもほとんどなく、あったとしてもすぐに直せる強みが見て取れました。

とにかくライントラブルが少ない。

そうかと思えば湖上の沈船の奥やブッシュの中に撃ち、引っ張り出すようなフッキングでもラインが擦れて傷つくようなこともなく。さらにはトップウォーターでもバスをキャッチ。

まさにマルチパーパスな性能を見せてくれたシューター・マシンガンキャスト。

もちろん先にも述べた通り、ナイロン最強と言いたいのではなく。例えば圧倒的に飛距離と感度を求めるならPEはもちろん優れています。

そうではなく、「トガったラインやそれを扱うトガったタックルは、使いこなせれば武器になるけれど全員が全員そうじゃない。ある程度のタックルや経験値でも、色んなリグを、色んな場所に投げて、掛けて、獲れる、これが誰にでも平均してこなせるのがマシンガンキャストの魅力だよね」とは並木さんの言葉。

そのシューター・マシンガンキャストの守備範囲の広さは、リアルなユーザー目線でいえば「そんなにたくさん細かくタックルを揃えられないよ」という方に非常にオススメでき、「正直ライントラブルばかりで嫌になる」とバスフィッシングを嫌いになる前に(笑)、ぜひ使って頂きたいラインだと感じさせてくれました。

さて、では並木さんはどんな状況でどうシューター・マシンガンキャストを用いてバスをキャッチしたか。次回はそのあたりを紹介予定ですのでお楽しみに!

シューター・マシンガンキャスト

規格 LB 4.5 6 8 10 12 14 16 18 20
165yds.
(150m)単品
参考号柄 1.2 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5 5
規格 LB 22 25 30
110yds.
(100m)単品
参考号柄 5.5 6 7

サンライン公式シューター・マシンガンキャスト詳細ページはこちら

サンライン(SUNLINE)

1977年設立、山口県岩国市を拠点とするラインメーカー。 独自技術の開発力が高いだけでなく、大手材料メーカーや大学研究機関との連携・共同研究 により、最新テクノロジーを駆使したライン開発も進めている。また各分野に約400人強のフィールドテスターがおり、現場からのフィードバックも豊富。 最新テクノロジーが導入されたあらゆるジャンル(バス、ソルト、トラウト、鮎、へらぶな、渓流など)のラインを続々と輩出中!
釣りの総合ニュースサイト「LureNewsR(ルアーニュース アール)」