こんにちは。三浦一真です。
前回「power sway 5inch」(パワースウェイ5inch)の開発ストーリーを解説させていただきましたが、今回も引き続き新製品ネタとさせていただきます。ご存知の方も多いとは思いますが、アブ・ガルシアから遂に発売開始となった「ZENON」(ベイトキャスティングリール)。私自身も普段の釣りで多用しており、全4機種を用途に応じて色々ローテーションさせながら使用しています。そこで、今回は各モデルの使い分け方について、ミウラ的視線でお話させていただこうと思います。
「ZENON」(ベイトキャスティングリール)全体像について
各モデルごとの使い分けを解説させていただく前に、まずは「ZENON」(ベイトキャスティングリール)の全体像を軽く紹介します。
アブ・ガルシア公式「ZENON」詳細ページはこちら
前途したようにラインナップは全4機種。バーサタイルモデルである「ZENON MG7」。より軽いルアーを操れるベイトフィネスリール「ZENON LTX」。タフな使用にもシッカリ耐えて、パワーゲームに特化したモデルの「ZENON BEAST6」と「ZENON BEAST9」が展開されています。この全4機種が様々なシチュエーションやメソッドにシッカリ対応、自身のスタイルに合った機種を選定することで、キャスト精度やルアーアクション、使用感なども向上して釣果アップにもシッカリ繋げてくれます。
ZENON MG7
製品名 | 自重(g) | ギア比 | スプール径/幅 | ハンドル長 | ライン巻き取り長 | 最大ドラグカ | ラインキャパシティ | PE1.5号 | ベアリング | 本体価格(税抜) | ||
ZENON MG7 | 135g | 7.5:1 | 30mm/22mm | 85mm | 71cm | 4kg | 0.285mm/12lb: 100m | 0.310mm/14lb: 85m | 0.330mm/16lb: 75m | 150m | 9/1 | ¥45,000 |
ZENON MG7-L | 135g | 7.5:1 | 30mm/22mm | 85mm | 71cm | 4kg | 0.285mm/12lb : 100m | 0.310mm/14lb: 85m | 0.330mm/16lb : 75m | 150m | 9/1 | ¥45,000 |
ZENON LTX
製品名 | 自重(g) | ギア比 | スプール径/幅 | ハンドル長 | ライン巻き取り長 | 最大ドラグカ | ラインキャパシティ | PE1号 | ベアリング | 本体価格(税抜) | ||
ZENON LTX | 150g | 8.3:1 | 30mm/22mm | 85mm | 78 cm | 5kg | 0.205mm/6lb : 70m | 0.235mm/8lb : 50m | 0.265mm/10lb : 40m | 100m | 9/1 | ¥43,500 |
ZENON LTX-L | 150g | 8.3:1 | 30mm/22mm | 85mm | 78cm | 5kg | 0.205mm/6lb : 70m | 0.235mm/8lb : 50m | 0.265mm/10lb : 40m | 100m | 9/1 | ¥43,500 |
ZENON BEAST6&ZENON BEAST9
製品名 | 自重(g) | ギア比 | スプール径/幅 | ハンドル長 | ライン巻き取り長 | 最大ドラグカ | ラインキャパシティ | PE3号 | ベアリング | 本体価格(税抜) | |
ZENON BEAST6 | 195g | 6.8:1 | 32mm/22mm | 95mm | 68cm | 5kg | 0.33mm/16lb: 100m | 0.37mm/20lb : 75m | 100m | 9/1 | ¥43,500 |
ZENON BEAST6-L | 195g | 6.8:1 | 32mm/22mm | 95mm | 68cm | 5kg | 0.33mm/16lb: 100m | 0.37mm/20lb : 75m | 100m | 9/1 | ¥43,500 |
ZENON BEAST9 | 195g | 9.5:1 | 32mm/22mm | 95mm | 95cm | 5kg | 0.33mm/16lb: 100m | 0.37mm/20lb : 75m | 100m | 9/1 | ¥43,500 |
ZENON BEAST9-L | 195g | 9.5:1 | 32mm/22mm | 95mm | 95cm | 5kg | 0.33mm/16lb: 100m | 0.37mm/20lb : 75m | 100m | 9/1 | ¥43,500 |
というように、用途に応じて最適なモデルを使うことができる「ZENON」(ベイトキャスティングリール)。ここからは、私自身が普段の釣りでどのように各モデルを使い分けているのかについて、解説させていただこうと思います。
ZENON MG7
まずは「ZENON MG7」の紹介からしていきます。
ボディにマグネシウムを採用していてギア比は7.5:1でラインキャパは12Lbで100m巻くことができ、ZENONシリーズの中核を担ういわゆる「オールラウンダーモデル」です。
ハードルアーやチャターベイトにスピナーベイトなどの巻きモノから、テキサスリグやフリーリグなどのワーミングや撃ち物系まで、特別重たい物でない限り大体背負うことができる優等生的存在。M〜MHクラスのベイトロッドにセッティングすることで、オールマイティーなタックルになるため、携行本数が限られるレンタルボートや陸っぱりでの釣行にカナリ役立ちます。
ZENON LTX
「ZENON MG7」よりフィネスなアプローチが可能。
ベイトフィネスに特化したモデルである「ZENON LTX」になります。ギア比は8.3:1で、ラインキャパに関しては8Lbで50m巻くことができ、主にシャッド系ルアーなどの軽量プラッギングであったり、スモラバ、ネコリグなどを繊細に扱うことが可能。個人的にはフロロカーボンライン10Lbを30mほど巻いて、ボートフィッシングにおいての近距離のライトカバーをピッチングで手返し良く流すという釣りで活躍しています。
L〜MLクラスのベイトロッドにセッティングすることで、軽量系ルアーを手首を返すだけのような軽いモーションのキャストで、ビシビシとピンスポットを狙うことができるので、釣りのテンポを崩すことなく、繊細にルアーを操作&アプローチができます。そして、LTXのみにアルミボディが採用となっているため、バスフィッシングに限らずソルトフィッシングの使用もOKです。
ZENON BEAST6&ZENON BEAST9
ZENONシリーズ最強のパワーゲームに特化したモデルで、ギア比6(6.8:1 )のモデルとギア比9(9.5:1)のモデルがラインナップされています。ラインキャパに関してはいずれも16Lbを100m巻くことができます。では、2モデルそれぞれの特長にも注目していきたいと思います。
こちらはフロロカーボンライン16Lbを100mシッカリとセットできるので、ディープクランクやスピナーベイトにビッグベイトなどの使用にオススメ。
MH〜XHクラスのベイトロッドにセッティングすることで、重量系ルアーを遠投して豪快にゴリゴリ巻いてフルフッキング! みたいな横方向のパワーゲームにベストマッチです。個人的にはフロロカーボンライン20Lbを70m巻いた物と、PEライン85Lbを巻いたものを準備しており、4ozクラスまでのビッグベイトや1ozクラスのハネモノやノイジー系のトップウォータープラグも使用しています。
同じくフロロカーボンライン16Lbを100mセットできる「ZENON BEAST9」。こちらは主にジグ、テキサス、ヘビキャロなどのボトムフィッシングやカバーを絡めた釣りに最適です。そして、その巻き取り速度の速さから、ターゲットに主導権を与えず瞬時にカバーからバスを引き離し、一気にランディングへと誘うことができます。MH〜XHクラスのベイトロッドにセッティングする事で、まさしく「ヘビー級バーサタイル」なタックルとなり、ヒシモ、ウイードマット、テトラ撃ち、レイダウン、そんなキーワードが大好きな「漢」のパワーゲームにベストマッチします。僕はPEライン85Lbをセットし、水面が全く見えないようなベジテーションカバーにフロッグやパンチングでアプローチしたり、ウェッピングなどの「少々手荒い釣り」に使用しています。
というような感じで、駆け足で「ZENON」(ベイトキャスティングリール)を解説してきましたが如何でしたか? 単なるアブ・ガルシアの新作シリーズではなく、フラッグシップモデルの名を冠した「ZENON」。幅広く使用できるモデルからスタイルに特化したモデルまでラインナップされておりますので、ご自身のスタイルに合ったモデルを手にとっていただき、その性能に触れてみていただければ幸いです。