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今江克隆のルアーニュースクラブR「手応えアリ!難題もアリ!弥栄ダム・プリプラ終了」の巻 第1102回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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ナゼか「ネズミ」が……

面白かったことは、カバーの水面展開では、多いはずの「ヘビ」、「カエル」パターンは不発で、ナゼか「ネズミ」の方がまだ反応は高かったこと。

弥栄ダムの湖畔で頻繁に見かけた「ヘビ」と「カエル」。だが、意外にも釣れたのは「ネズミ」だったりする

ただ、まだカバーを突き破ってまで激しく襲い掛かる体力とスピードは回復していないようで、6月に入ればフライボール絡みの「アベンタRS」系のデッドスローから、ネズミ系のカバー高速リアクションまで、アフター水面攻略の幅がかなり広がってきそうな気配の手ごたえだけは得ることができた。

大得意の「カバーラット(旧称:エラストマウス)」は、弥栄ダムでも健在。本来ならもうリリースされていたはずなのだが……

大潮の後……

そして大潮を終えた練習後半は、選手も増えた影響か、ベッド絡みの大型ミッドスポーンバスは激減し、今度は明らかに「半アフター(ポスト)」と思える「エビ喰いバス」が目に見えて増えてきた。

ただし、一様にエビ喰いバスと呼ばれているが、実は孵化して間もないネストの稚魚を喰っているケースも多く、真のエビ喰いパターンもまだ本番は梅雨入りからと予想できた。

中盤からの練習相手は。このエビ喰いバスを中心にしたが、6月に入って表層が高水温になってくるとエビ(もし本当にエビならだが)が沈み、変わってオーバーハングから落ちてくる「虫パターン」が主力になってくる予想は、ほぼ間違いないだろう。

ただ、この時点では「エビ」を意識したバスは釣りやすいが、まだオバハンから落ちてくる虫を意識した「沖陰回遊バス」はほとんどおらず、コチラを相手にした後半の練習は、かなり苦戦することになった。

ただ純粋な虫食いバスを探そうと、湖全域のオーバーハングを観察して見回り、ごく一部でいちはやく虫パターンが発生しているスポット、そしてエビパターンが発生しているスポットの見つけ方、特徴に気付くことはできたかもしれない。

この見分け方や特徴に関しては、試合後に結果が出ればまた解説したいと思う。

今回の練習では「虫&エビサイト」の特訓、タックルセットアップに最も多くの時間を費やした。特訓の成果が次の弥栄ダム戦で試される

自分の伸びシロは?

正直なところ、今の自分は虫パターン、エビパターンのサイトフィッシングはあまり得意ではない。

嫌いではなく、むしろ大好きな釣り方なのだが、なんせ加齢に伴う「目の衰え」は如何ともしがたく、小さな虫系ルアーは背景に消し込まれるように着水前に見えなくなってしまうからだ。

老眼化による遠近感の消失と動体視力の衰えは、身体を使う競技においては致命的弱点になる。

特にオーバーハングの暗がりの中に投げ込む虫やエビルアーは、瞬時に影に溶け込んで「消える魔球」になってしまう。

また超軽量がゆえに、キャスト自体も極めて難易度が高い。

近年の若いプロが強い理由の一つとして、「サイト」能力に圧倒的に長けていることが絶対条件になっている。

最近の若手TOPプロは虫&エビ系サイトの達人が実に多い。「バゼル(オニヤンマ)」は、クローラーベイトだが、河野プロにとってはまんま虫パターン

決して苦手でも嫌いでもない、むしろ一番好きな部類だったサイトフィッシングにおいて、目の衰えと手首、ヒジの慢性的故障は、パターンどうこう以前のはるかに克服しがたい難題でもある。

今回の練習は、この難題の克服に最も時間と労力を割いたといっても過言ではない。

目の衰え、キャストの衰えをロッド、ライン、ルアーの3点から総合的に解決(補助)する方法を数年前から試行錯誤してきたが、今回の練習で初めて今までにない進歩と手ごたえを得ることができたと思う。

今回のTOP50第2戦は、湖の性格、時期的にも間違いなく「サイト技術」の頂上決戦になることは間違いない。

致命的に衰えた目の遠近感と動体視力をタックル開発とルアー開発で補助することで、果たしてどこまで若手のサイト強豪プロ達と渡りあえるのか、自分にまだ伸びシロはあるのか、その可能性を問うTOP50弥栄ダム戦となるだろう。

通称「ナベ虫」。老眼チームである渡辺と長きにわたって開発していた今江的お助け虫ワーム。弥栄ダム戦で結果が出たら正体を明かします

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