今江克隆のルアーニュースクラブR「内緒にしてたけど……明かします!エラストマーシャッド系ワームのシークレットを全公開」の巻 第1098回
ホバーショットリグ
次に、表層直下や超シャローでさらにスローにナチュラルに攻める二の手が、「ホバーショットリグ」だ。
いわゆるホバストの一種だが、「ハドファ2.8」の最強メリットは、0.4g前後のネイルを使うこの手の釣りで最も悩みの種になる「飛ばない」という問題が簡単に解決する。
高浮力の「ハドファ2.8」は、0.4gネイルシンカーでは、ほぼサスペンド、というか浮いてしまう程なので、通常のオススメは0.6g~0.9gでよい。
このウェイトで同じホバストをしても、0.4gに匹敵するスローフォールと軽い入力でのハイピッチロール、なにより風などに左右されない圧倒的な飛距離と精度を得ることができる。
また、これもいいたくなかったシークレットだが、今江式としてフロロカーボンラインの30~60LBを短く切って、カバーの濃さに合わせてガードとして頭部に刺せば簡単にモノガード仕様になる。
エラストマー素材ゆえに刺すだけで十分で、場所にあわせて抜き差しもできる簡単便利で役に立つテクニックだ。
キレッキレにアクションさせるには?
このエラストマーならでは高強度を活かした、もう一つの水面系テクニックが、「ピクピク」や「吊るし」である。
もともと余裕で水面に浮く浮力なので、「吊るし」では太めの強いフックを使えるメリットがあるうえ、なんといっても「薄皮一枚掛け」でもキャスト時に切れて飛んでいくことが、ほとんどないのだ。
フックをボディに薄く一点掛けにすることでアクションの支点が低くなり、かつ一点に集中する。
これによってわずかなラインテンションのオン/オフにも敏感に反応し、ピクピクでのロールモーションもキレッキレになる。
一番隠しておきたかった最大のシークレット
そして最後に、これが一番隠しておきたかったシークレットなのだが、今週はホンマにネタ切れで、読者のためにもあかさざるを得ない事態になってしまった。
その「ハドファ2.8」のシークレットが、ノーシンカー「i字巻き&逃がし」だ。
特にアフターやプリの見えバスには効果的な方法で、「ハドファ」を水面直下ギリギリにi字(テールが左右にごくゆっくり振る程度)で引いてきて、チェイスがあった壁際(岸や岩影)に誘導する感じでバスの視線を人から切り、ヒレの動きをよく見てココぞというタイミングで「逃がし」を入れる方法だ。
このi字巻きで重要なキモは、「ハドファ2.8」を水平姿勢で超スローシンキングに調整することだ。
まずフック選びがキモで「スーペリオMⅡフック」の#5番がベスト。
これを縫い刺しで下方向にセットするが、このフックはケン付きマス針のためエラストマー素材に縫い刺しするとペグ止めせずとも全然ズレないところがポイント。
ワーム素材では超面倒なマス針アイ部分にペグ止めしなければすぐズレてしまうが、丈夫なエラストマーはその必要がない。
そして、このフックをセットした後、ネイルシンカー(0.4~0.6g)を後方ヒレ付近にできるだけ低重心になるように刺し、水中で水平姿勢になるかを確認する。
0.4gでほぼサスペンドだ。
ココは刺しにくいので、面倒ならテールの下部分でもよい。
意外に知られていないが、「ハドファ2.8」には、頭部最先端とテール下面にネイルを簡単に刺せるリードホールが空いているので、簡単にネイルシンカーが刺せるはずだ。
この「ハドファ2.8」のサスペンド「i字巻き&逃がし」は、サスペンドなのにめっちゃよく飛ぶうえ、手ごわい見えバスに強力に効く、まさに「マイクロサスペンドスイムベイト」なので、ぜひ試してみてほしい。