連日、気温一桁台。
ないものねだり…とはよく言ったもので。この時期、渓流釣り師はあのボサの陰で、あの大岩のヨレで…と来たるシーズン開幕に想いを馳せ、タックルをあれこれ吟味。
さて、本題は渓流ロッド。より小規模を、よりテクニカルに狙える、その長さが特長的な超ショートロッドがいろいろ出てきていますが、この1本もなかなか個性的な1本。
2020年の登場がまだ記憶に新しい「Beams blancsierra3.9UL LIMITED」です。
Beams blancsierra3.9UL LIMITED
ウッドでシックな風合いのグリップが、所有欲をも満たすLIMITEDモデル。
全長 | マテリアル | ガイド | 自重 | 継数 | 仕舞寸法 | グリップ長 | ルアーウェイト | ライン | 本体価格 |
119cm | カーボン+グラス | Kガイドチタン+ステン | 133g | 3ピース | 42.5cm | 23.5cm | 2~7g | 3~6lb/PE0.5~1号 | 49800円 |
フィッシュマン公式「ビームス ブランシエラ 3.9UL LIMITED」詳細ページはこちら
ブランクスの妙
ウッドグリップに目が奪われるのはもっとも。ただし、このロッドの最たる妙はブランクス。
ティップセクションには柔らかくも適度に張りを持たせたチューブラのグラスマテリアルを採用。これによってバイトがあっても弾かずに食いこませ、またその”しなやかさ”からロッドアクションによりトゥイッチもストレスなく対応。
柔らかいティップながら、キャスト時には素早いスナップ効果でポイントへ吸い込まれるような低弾キャストを可能にし、ロッドの短さも相まって川に立ち込んだ状態でフリップキャストができるほど。
一度使ったものは病みつきなる…とも、その軽妙さから「魔法」…とも称されるキャストを可能にしているのがこのブランクスであると。
ショートロッド×3ピース
また、ショートレングスで3ピース仕様。仕舞寸法は42.5cm。仕舞わずともテンポ良く釣り上がっていけるレングスではあるものの、やはりこの仕舞寸法は魅力。
リミテッドたる所以
シリーズで唯一、LIMITEDの名を冠する所以はやはりグリップです。
Fishman初となるオリジナルリールシートを配したグリップ材には、高級家具材などにも使われる堅硬質の木材、檀木(だんぼく)を使用。その特長は緻密で比重が大きく、光沢があってソリも少ないという。
月並みではありますが、実際持ってみると手に吸い付くというか、しっとりと収まりの良い印象。
ウッドだからこそ、この傷はあのときの釣行だな。こっちはあの大物を逃した時のか…。なんて、アフターサービスが充実しているフィッシュマンならではの経年劣化を愉しむのもまた一興。
寒い夜の傍らに、新緑の渓流に想いを馳せて愛でる1本。そんなシーンに合う趣あるロッドではないでしょうか。
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Fishman