どこで、どう使う?「ICE CUBE IC-63E-one-T2」の釣り方
このロッドの特性は、低活性時に「今までにない生命感をジグヘッドへ与えられること」で、メバルに興味を持たせる確率が格段に上がること。
メインロッドとしても有効ですが、2本目のロッドとして最大の活躍をしてくれるような、ある種ピーキーなロッドです。他のメバリングロッドと合わせて使用することで今まで釣れなかったメバルも同じジグヘッド単体でもアクションの違いを出せるので、私の場合は同じワーム・ジグヘッドを装着させたアクションの違うロッドを準備しています。
こうすることで、アクションの違いで釣れるかどうかを現場で確認でき、必要があってからリグ交換をすることで、余分なリグ交換を避けています。
イメージとしては、アジングロッドよりも張りがあると感じるほどティップに張りを持たせています。そのため使用条件は限られたシュチュエーション。張りが強い分、風の強い日には正直向いていません。しかし、他の局面においては優位にゲームを組み立てられるロッドだと感じています。
使い方としては、基本的にラインスラッグをコントロールしながらドリフトさせて、時折ちょんちょんとアクションをさせて食わせの間を作るメソッドがメインとなっています。
これは流れが少しでも効いているポイントであれば使用できるメソッドで、着水地点からボトム付近まで全層を探れるので効果的であり、レンジキープをさせるような難しいことはしなくても大丈夫です。
レンジを下げたところからスタートさせる場合は、ロッドでラインスラッグを作って「1本・2本分」というように、ロッドを下から上にシャクって調整し、ラインスラッグが流れによって無くなる段階でアクションを入れて、リグとの間にあるラインを張ります。そこからロッドワークで流れに乗せながらバイトを待ち、バイトが無ければアクションを入れてバイトを待つ…というやり方です。
必要に応じてラインスラッグを調整しますが、張りすぎるとドリフトが速くなり、緩くすると滑らかにドリフト。これを、その時の活性によって使い分けていきます。アクションさせてから食わせの間は長くて10秒程度で、待ちの間隔も活性が低いほど長くします。
続いてゲームの組み立て方なんですが、上記でもお伝えしているように、リグ交換は基本的に最後の手段と考えてます。その条件はベイトが不確定の場合です。ライトゲームフィッシングにおいて、私の中での優先順位は①観察 ②ロッド ③ライン ④ジグヘッドの重さ ⑤ルアーのシルエットです。
① 観察:釣りを始める前に必ず、海の状況を観察する事が大切だと考えています。水質・流れの方向や速さ、ヨレ・メバルのライズの有無・ベイトの有無・藻場など様々な情報が釣りを開始する前に確認できる事がたくさんあります。こういった情報から以下の選択を行っていくんですね。
②ロッド:ロッドは2本用意します。「ICE CUBE IC-63E-one-T2」と他のアクションの違うロッド。同じリグで同じロッド操作をしても、水中でのアクションは違ったアクションになることが狙いです。
③ライン:ジグヘッド単体が主体としているメバリングでは、2本ともモノフィラメントライン0.3号を使用。ロッド操作に重点を置きます。
④ジグヘッドの重さ:ベイトが確認できない場合は、基本的に1gからスタートさせます。ドリフトさせながら水深水面直下〜10メートル近くまで幅広く探れる重さが1gなんです。また水深が5メートル以上、急流の場合は 1.5gからスタートさせることもあります。ジグヘッドはいずれも「メバスタ」を使用しています。
⑤ルアーのシルエット:ベイトが確認できない場合はメタボブリリアント1.5インチのクリアラメ系を使用しています。これはマイクロベイト・アミパターン時に有効なワームで私の通うエリアで多いパターンです。また、小魚をベイトとしているのが分かれば、ワームは大きめ2インチ以上を使用しドリフトの釣りよりもリトリーブ主体の釣りに変更します。
上記のことから、ロッドで同じ操作をしてアクションの違いでバイトが出るのか?を見ていきます。
ラインは基本的にモノフィラメントライン0.3号の固定。バイトが無ければジグヘッドの重さをロッド2本ともに同じウエイトで軽くしていきます。アクションは基本的にドリフトとリトリーブでどちらに反応が良いのかを確認していきます。
「ICE CUBE IC-63E-one-T2」を使用する場合、ドリフトの場合はバイトがあれば即合わせですが、リトリーブの場合はロッドに張りがある分アワセは1テンポ遅らせるか、そのままリトリーブを続けるだけでもフッキングできます。
それでバイトがない場合はワームのシルエットの変更です。シルエットを小さくし、カラーは同様のカラーを選択し、反応を見ます。それでもバイトがない場合はカラーの変更です。カラーをラメ系からチャート系へ変更、その次はソリッドカラーというように変更していく段階で大抵の場合答えが見つかっていきます。
それでも釣れない場合は諦めましょう!笑
ライトゲームは細分化されていますが、自分なりにロッド選択やリグの選定などリサーチする順番を決めて釣りを始めることで、適当にリグ交換をしてバイトがあってもなぜバイトがあったのかを知ることが難しくなります。
少しずつ変化をつけることで、その時のパターンが掴みやすくなり、次の釣りに活用できることが多いのでおすすめです。
今回ご紹介した「「ICE CUBE IC-63E-one-T2」はとてもティップに張りがあるロッドで、アジングロッドよりも張りのあるロッドだと思って頂ければ感覚としては分かりやすいかと思います。
アジングロッドはベリーに張りを持たせているロッドが多く、アジの吸い込みに対してティップが入るように設計されています。ちなみに。このロッドでアジングしてみて分かったことは、アジの吸い込みに対してはティップがほとんど入りません。慣れてくれば大丈夫ですが、アジングではフッキングのタイミングやかかり具合が全く違います。これは捕食の仕方の違いで、吸い込みのアジと食いつきのメバルでは、はっきり違う…ということがこのロッドを通じて再確認できました。
メバルロッドとしてはかなり特殊で異端な部類にはなりますが、使いこなせれば必ずアングラーの武器になります。これからのシーズンは多くのエリアでメバリングが楽しめる季節です。ロッドの違いだけで釣果が変わることをぜひ体感してください。
タックルセッティング
ロッド:ICE CUBE IC-63E-one-T2(ロッキンエッジ)
商品名 | ティップType | Length (ft./cm) |
Weight (g) |
TopDia (mm) |
ButtDia (mm) |
Rig wt. (g) |
Line (MONO) |
メーカー希望小売価格 |
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IC-63E-one-T2 | カーボンソリッド | 6’3″(188) | 53 | 0.75 | 7.6 | 0.6~1.5g | 0.8~2lb | ¥38,000 |
リール・ヴァンキッシュ1000SSSPG【シマノ】
ライン・ジャックブライト0.3号【ティクト】
リーダー・フロロショックリーダー1号