【22イグジスト】大注目のダイワ・フラッグシップスピニングリールを山田ヒロヒトが詳しく解説
山田ヒロヒト (hirohito yamada) プロフィール
新年明けましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします。新年一発目の連載ですね。
この時期は本来ならフィッシングショーなどで各社新製品が続々と発表される時期です。
フィッシングショーは残念ながら今年もリアルでの開催は中止でオンラインでの開催となりましたが、もちろん新製品は今年も目白押しです。
今年の新製品の目玉は、ズバリ「22イグジスト」
さて、そんな今年の新製品の目玉は、ズバリ「22イグジスト」です!
前作2018年から4年の月日が経ち、待望のフラッグシップモデルのフルモデルチェンジです。
ちなみに22イグジストの情報公開解禁日は本日1月21日。
この連載は毎月20日が記事配信日になっているんですが、連載が本日配信になっているのも、この22イグジストの新製品発表を待ってからの掲載となったからです。
22イグジスト スペック表
品番 | 税別価格 | 自重(g) | ギア比 | 巻取長cm | ドラグ力 | ナイロン号-m | PE号-m | ハンドル長 | ノブ | ベアリング |
LT2000S-P | ¥100,000 | 155 | 4.9 | 64 | 5kg | 3-150 | 0.4-200 | 40mm | HG-Iライト | 12 |
LT2000S-H | ¥100,000 | 155 | 5.8 | 76 | 5kg | 3-150 | 0.4-200 | 45mm | HG-Iライト | 12 |
LT2500S | ¥101,000 | 160 | 5.1 | 72 | 5kg | 4-150 | 0.6-200 | 50mm | HG-Iライト | 12 |
LT2500S-H | ¥101,000 | 160 | 5.8 | 82 | 5kg | 4-150 | 0.6-200 | 50mm | HG-Iライト | 12 |
LT2500S-D | ¥104,000 | 170 | 5.1 | 72 | 5kg | 4-150 | 0.6-200 | 90mm | HG-Iライト | 14 |
LT2500S-XH | ¥101,000 | 160 | 6.2 | 87 | 5kg | 4-150 | 0.6-200 | 50mm | HG-Iライト | 12 |
PC LT2500 | ¥102,000 | 175 | 5.2 | 73 | 10kg | 6-150 | 0.8-200 | 50mm | HG-T | 12 |
LT3000S | ¥103,000 | 180 | 5.2 | 77 | 10kg | 6-150 | 0.8-200 | 55mm | HG-T | 12 |
PC LT3000 | ¥104,000 | 190 | 5.2 | 77 | 10kg | 8-150 | 1-200 | 60mm | HG-T | 12 |
PC LT3000-XH | ¥104,000 | 190 | 6.2 | 93 | 10kg | 8-150 | 1-200 | 60mm | HG-T | 12 |
LT4000 | ¥105,000 | 205 | 5.2 | 82 | 10kg | 12-150 | 1.5-200 | 60mm | HG-Tラージ | 12 |
LT4000-XH | ¥105,000 | 205 | 6.2 | 99 | 10kg | 12-150 | 1.5-200 | 60mm | HG-Tラージ | 12 |
LT5000-C | ¥108,000 | 220 | 5.2 | 87 | 10kg | 20-150 | 2-300 | 60mm | ALラウンドライト | 12 |
LT5000-CXH | ¥108,000 | 220 | 6.2 | 105 | 10kg | 20-150 | 2-300 | 60mm | ALラウンドライト | 12 |
というわけで今回の連載では22イグジストについてご紹介します。
今回のイグジストでスゴいと思ったのは、触ってすぐに分かる質感の高さ
イグジストについては、エギングで使用されることが多いこともあり、私自身、昨年の早い段階からテストで使用させていただいてました。
で、実際にイグジストを使ってみての印象ですが…。今回のイグジストでスゴいと思ったのは、触ってすぐに分かる質感の高さです。
数値的には軽量化こそ止まったのか? と思われるかもしれませんが、そんなことはありません!
過去のイグジストについても、「軽量化を進めながらの質感の良さ」には定評があったのですが、今回は特に随所にわたって、さらなる質感の向上を感じることができます。
さっきから「質感がいい」という表現を使っていますが、どういうことか? というと…。
例えば「高級車のドアを閉めた時のドンっといった重みのある音! 感覚!」をイメージしてもらえると、比較的分かりやすいかと思います。「剛性の高さからくる質の良さ」といった感覚です。
さて22イグジストですが、基幹をなすテクノロジーとして「AIRDRIVE DESIGN」をうたい、釣り人の意のままにルアーを操作することを設計思想としてかかげた次世代スピニングリールとして生まれ変わっています
新しいテクノロジーである、AIRDRIVE DESIGNと言われても、聞きなれないワードで、「なんだろ?」と思うかもしれせんが、「高次元で操作性を向上させる」設計が行われていると考えてもらえればイイかと!
少し具体的な例を挙げると、リールの命でもある「巻き感」が大幅に上質なものとなっています。
エアードライブローターやエアドライブベール等が軽量化!
ローターユニットに関しては18EXIST2500番に対して約16%軽量化、強度を維持しつつも、さらなる低慣性化(最大約16%の低慣性化)を実現しています。
強度も大きく向上! 私にとっては過剰品質レベル
そして強度についても大きく向上しています。正直、私にとっては明らかに過剰品質といえる強度になっています。
もちろんメーカーとしては根がかりした時にラインを引っ張って外す動作を考慮したり、様々な釣りや状況を想定しての「強度」設定なので、私が過剰設定と感じるのも うなずけるところではあります。
ただ最近の私のスタイルとして、より繊細なタックル開発に着手していることもあり、剛性を求めるよりも操作性や感度を求める傾向にあります。なので、エギングだけを想定したリールを考えると、今後いろんな設定のモノを開発する余地は残されていると思っています。
ちなみに、発売当初の18EXISTに関しても、FC(フィネスカスタム)の使用はエギングではメーカー推奨ではありませんでした、そんなことは、お構いなしに、私はFCをメイン機種として使用してきました。そうすると世の流れやメーカーの動きも変わって、今ではエギングで一番売れているリールがFC2500Sとなったわけです。
イグジストFC(フィネスカスタム) LT2500S-C
私は以前から「軽さは正義だ」「軽さは感度と直結する」と伝えてきましたが、今は「軽さ=感度」という考えがどこを見ても定着しています。
こういった流れをしっかりと発言して作りあげていくことができるのか? プロモーターがどう行動していくのか? にも注目してもらえると面白いかと思います。
今回のLT2500Sメイン機種は、コンパクトボディに!
スプールは、18イグジストもセルテートもルビアスエアリティも互換性あり
話はそれましたが、22EXISTに戻しましょう。
スペックの詳細はダイワからの公式発表内容を見てもらうとして、今回のLT2500Sメイン機種は、コンパクトボディになっています。
完全にエギングでの使用を考えた時に、一つ先を提案しているのがダイワのスタイルです。 今までにない攻めの姿勢を強く感じています。
質感をあげつつ160gといった重量は実質の軽量化と言っていいかもしれません。
またスプールにおいても18イグジスト、セルテート、ルビアスエアリティとのも互換性がありますし、SLPモノもそのまま使用することができます。
現状、持っているタックルをうまくサブ機にしながら、メインに22イグジストを持ってくることができます。
スプールの互換性の高さはとてもありがたいと考えていますし、私が熱望した部分でもありました。
私がエギングで、22イグジストのどの機種を使用するのか?
さて22イグジストですが、私がエギングで、どの機種を使用するのか? についてですが…。
ズバリ言いますと、ショアのエギングでは、LT2500Sをメイン機種として使用します。
ボートでのティップランや、ショアからのレッドモンスターには、PC LT2500を選択するのもいいかと思います。
ちなみに今回は、ノーマルギアとXHの間にH(ハイギア)も用意されてます。
これはエギングで使いやすいギア比かと思いますので、現状ノーマルギアを持っている方は、このHを購入するのも面白いかもしれません。 あくまでメインはノーマルギアを私は推奨していますがね!
品番 | 税別価格 | 自重(g) | ギア比 | 巻取長cm | ドラグ力 | ナイロン号-m | PE号-m | ハンドル長 | ノブ | ベアリング |
LT2500S | ¥101,000 | 160 | 5.1 | 72 | 5kg | 4-150 | 0.6-200 | 50mm | HG-Iライト | 12 |
LT2500S-H | ¥101,000 | 160 | 5.8 | 82 | 5kg | 4-150 | 0.6-200 | 50mm | HG-Iライト | 12 |
LT2500S-D | ¥104,000 | 170 | 5.1 | 72 | 5kg | 4-150 | 0.6-200 | 90mm | HG-Iライト | 14 |
LT2500S-XH | ¥101,000 | 160 | 6.2 | 87 | 5kg | 4-150 | 0.6-200 | 50mm | HG-Iライト | 12 |
PC LT2500 | ¥102,000 | 175 | 5.2 | 73 | 10kg | 6-150 | 0.8-200 | 50mm | HG-T | 12 |
LT3000S | ¥103,000 | 180 | 5.2 | 77 | 10kg | 6-150 | 0.8-200 | 55mm | HG-T | 12 |
PC LT3000 | ¥104,000 | 190 | 5.2 | 77 | 10kg | 8-150 | 1-200 | 60mm | HG-T | 12 |
PC LT3000-XH | ¥104,000 | 190 | 6.2 | 93 | 10kg | 8-150 | 1-200 | 60mm | HG-T | 12 |
重量バランスの最適化で、巻き出しの軽さが大きく向上
さて、メインで使用するLT2500Sは、重量は160gですが、ローターの最適化により重量バランスを整えることで、また違った軽量化が図られていると考えてください。バランスの良さからくる、持った時の軽さを実感してもらえると思っています。
今回の22イグジストは、バランスのとり方がイイんです。
例えば、ロッドの先重りがあるのでグリップにバランサーを入れるといったような、単純に重くなったものを必死でバランス合わせて全体を重くしていくのではなく、リール前方に位置するローターに注視して、軽く設計し直すことで、バランスの最適化が図られ、巻き出しの軽さがハッキリと実感できるようになっています。
私の本音としては、重量をもっと衝撃的な数値に持っていってもらえたら面白かったかなと思ったのですが、イグジストに求めるものの価値観が変わりつつあるようにも思えてきました。
というのも、エアリティの存在など軽さを追求していくモノの価値観と、さらに両立を求めていくフラッグシップと、今後のダイワのリール開発の行方が変わってくるかもしれませんね。
あと、22イグジストではブランディングも見直してきており、オーナーズクラブ的にネットにシリアルナンバー等を登録することで、一台一台をしっかりと管理することができます。オーバーホールについても1回は無料、点検についてもしっかり管理してメンテナンスを行うことができるようになります。これらを通じてイグジストを持つ価値観を更に高いレベルで感じてもらうことができると思っています。
22イグジストのデザインについて
デザインも全体的にとても好みのモノに仕上がっています!
シンプルで、カラーは高級感のあるシルバー、見るからに洗練された、渋くまとまったデザインに作りあげられています。単純にカッコいいですね。
性能面でも、ベールを返す音ですら今までにない質感を感じることができます。
巻き出しの軽さや質感は、ナイトエギングでリールを操作している時に、機械が発するノイズを全く感じさせずに釣りに集中することができます。
私自身、あまりの質感の良さを実感し、ロケの最中に「めちゃくちゃ良い」とついつい言ってしまいましたからね。
エギングでは巻き続ける操作は少ないのですが、ラインのフケを取ったり、潮流を感じ取ったり、さまざまなシチュエーションで手元に伝えてくれる情報の精度をあげてくれており、巻きの軽さや剛性、質感のアップはその恩恵を受けると考えています。
私が手掛けるロッド「エメラルダス STOIST RTシリーズ」は、究極のガイド設定で作りあげてますので、今回の22イグジストとのコンボで、さらに感度をあげ、アングラーのレベルを一つ上に押し上げてくれることでしょう。
最後に
きっと、道具を変えたからといって、突然釣果を百倍にはしてくれないとは思いますが、新しいイグジストを使うことで、釣行の楽しさは百倍、いや千倍にしてくれるのではないでしょうか。
今回の22イグジストで、また新しい方向でのダイワの開発力を見させていただきました。
22イグジスト関連動画
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