「ZIGZAGガイド」で感度はよくなる?
そんなG-niusならではのオリジナルで、2年にわたって検証してきたのが「ZIGZAG(ジグザグ)ガイド」だ。
青木哲氏は、間違いなく感度が上がると自信満々だったが、ロッド感度に関してはよほどのことがない限り体感感度に大きな差はでず、むしろラインの伸度次第で激的に変わるというのが自分の経験的意見。
しかし、「ZIGZAGガイド」は、そのラインの接点を強制的に強く確実に接触させることで、接点の多さと確実さで感度を増幅させている。
竿が曲がっていない時点で、ブランクスにラインが接触することは現実にはないロッドの伝達感度は、まずガイドへの常時接触、それもたるみのない状態での接触伝達箇所の多いほど「デカい感度」になるのは、理に適っている。
最初は半信半疑だったが2シーズン、特に2021年のTOP50シリーズでフルに使ってそれを実感として認めざるをえない結果になった。
今や、もはやこれ以外使う気になれないほど溺愛してしまうことになった。
飛距離は大丈夫??
ただ、それでもまだ懸念点はあった。
それは飛距離だ。
ガイドへのライン接触を強制的にすることで摩擦が増えて飛距離がでないのではないか?
さらにPEラインだとFGノットですら結び目がガイドに当たって全然飛ばないのではないか?
またPEラインがZIGZAG(ジグザグ)の「ガイドに絡まないか?」、詰まるところ、軽いルアーが「飛ばない」のが「ZIGZAGガイド」の最大の欠点ではないか?と……。
ところが、フロロカーボンラインで同じロッドを使って、通常のマイクロガイド仕様とZIGZAGガイド仕様を比較しても、何度やっても飛距離は全くといってよいほど変わらなかった。
トルザイトリングの対摩擦係数の低さは、「ZIGZAGガイド」にしてもなんら低下するものではなかった。
しかし、「ZIGZAGガイド」で最も衝撃を受けたのは、0.3〜0.4号のPEラインに4〜5lbのフロロリーダーをFGノットで繋いだノーシンカーリグ(「三原虫」小や「サイコロラバー8mm」)を投げてみて時だった。
絶対に飛ばないとタカを括っていたのだが、比較結果は通常のマイクロガイド仕様、ノーマルガイド仕様より「ZIGZAGガイド」仕様の方が飛距離がでるという、思いもかけない真逆の結果だった。
「ZIGZAGガイド」で軽いルアーがPEラインでも問題なく飛ぶ理由
ナゼ「ZIGZAGガイド」でPEラインが問題なく飛ぶのか?いろいろ検証した結論がこうだ。
「ZIGZAGガイド」はマイクロガイド同様の小径&多数設置でさらに角度をつけて設置されるがゆえ、ガイドとガイドの間でPEラインが全くバタつかず、逆に真っすぐ収束して滑るように飛ぶというのが自分の見解だ。
スロー再生動画等を確認すると、ベリーからティップのガイド間が広い場合や、ガイド口径が大きいと、軽いPEラインは投げたルアーに引っ張られている間は真っすぐガイドを通るが、ルアーが失速すると波打つようにガイド間でバタつきだす。
この失速開始時にはじまる「バタつき」が、ガイドとガイドの間で「抵抗」となって飛距離が落ちるということだ。
特に軽くて飛ばないワームほど、このPEラインのバタつき傾向は顕著にでる。
フロロではPEほどではないが、同じ現象は起こりえるだろう。
ゆえに「ZIGZAGガイド」はFGノットのコブさえ最小限で結べれば、キャスト後半の失速からくるラインのバタつきによるガイド間抵抗が少ないため、軽いルアーでもよく飛ぶと結論付けている。
さらに、ガイドへの絡み付きも、もとよりアンチラップガイドをブランクスに対し左右斜めに設置しているため、逆に絡んでも外れやすいようで、結果として0.4号クラスのPEラインのガイド絡みトラブルは少なくとも「デリジェス」、「ガルネリアス」の2本に関しては2021年のトーナメントでは皆無だった。
これによって、この2本のスピニングロッドはフィネスだけでなく、2021年後半戦では自分のサイトフィッシング用ロッドの右腕として、もはやなくてはならな戦力となった。
来週は、2022年“剛”の先鋒「Giant DireWolf (ジャイアントディアウルフ)611XXXR&72XXXR」、そしてついに完成したショート&ストロングバーサタイル「WarGazelle(ウォーガゼル)63MHR」について、初の情報公開を予定しています。