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今江克隆のルアーニュースクラブR「ソリッドティップとチューブラー、どちらが正解??フィネス系スピニングロッド選びの本質」の巻 第1083回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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今江さんは、絶対にチューブラーが合いますよ!

結論からいうと、コロナ禍で試合がなかった2020年、ロッドビルダーとして神谷勇紀プロと並ぶ、屈指の開発力をもつ青木哲プロが、自分のために作ってくれた自分専用のチューブラースピ二ングを全ての試合で使っていたからである。

青木哲プロは「今江さんには絶対、チューブラーが合いますよ、絶対!」という言葉に踊らされ、作ってくれたのが「インクレディブルセンサー・今江スペシャル」の61Lと63MLである。

昨年、TOP50全日程においてノーフィッシュは一度もなかった。その立役者がオールチューブラーの「インクレディブルセンサーK.IMAE バージョン」の2本だ

擬似餌屋オリジナルの「インクレディブルセンサー63L」。今江バージョンにはさらにチューブラーの強みを活かした「63ML」が存在する

事実、檜原戦を除く全試合で釣ったバスは、この2本と「カレイド・セルペンティ」唯一のチューブラー「ビースティンガー青木改64M」、そして秘かに使っていた「グランド・スピンコブラ611H」の、わずか4本で全てのフィネスを完結したのである。

「インクレディブルセンサー」と並んで、2021年MVPスピニングは、セルペンティ唯一のフルチューブラー「ビースティンガー64M」。「野良ネズミ」との相性は最高だった

感度がデカい!

「岡目八目(おかめはちもく)」という諺があるが、青木哲氏は私のスタイルをずっと見てきて、自分のスピニングロッドにはソリッドティップが合っていないことを見抜いていたのだ。

青木プロが自分専用に作ってくれたフルチューブラーのスピニングを初めて使った時、最も衝撃を受けたのは「ダントツに感度がデカい」という紛れもない事実だった。

ソリッドティップの密な「竿先感度」ではなく、底質からルアーの振動までをまさにダイレクトに、竿全体の共鳴で拡大するかのように明確に判別してしまう「デカい感度」こそが、自分のスタイルを100%活かすために絶対に必要な武器だったことを、やっと思い出したのである。

確かにソリッドティップは、「ワームを1cm刻みで動かす精細なティップ」と称されることがあり、これは事実だ。

だが、その1cmを動かすためには並外れた集中力と、超がつくほどていねいな極細ティップの操作が試合中にコンスタントにできることが前提条件である。

では、それがチューブラーではできないか?、否、できるのである。

感度が明確でデカいがゆえに、「よく分かるから集中できて、ていねいになる」からだ。

ソリッドティップは極端にしなやかで極細な可変テーパーゆえ、ボトムやルアーからの振動を吸収するダンパーにもなるため「人間が集中して、ていねいに操作する」必要がある。

しかし、チューブラーは「人間が分かりやすいから集中して、ていねいになる」と真逆になるのだ。

ならば、喰わせはどうか?

「全部が分かりやすいからラインスラックも出しやすい」、スラックで喰わせて積極的に掛けていくメリットが、自分の場合、ソリッドティップで喰いこませて、載せるメリットを上回っていたのだ。

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