今江克隆のルアーニュースクラブR「エラストマールアーに大注目!今江的2021年のMVL(MostValuableLure)を紹介〜第2位〜」の巻 第1080回
スプラッシュの重要性
この「エラストフロッグ」のテスト経験から、最終的に極めて重視したポイントは「スプラッシュ」である。
約2年半、このテのルアーを様々な形でテストしてきて、バスの「本気スイッチ」を強く入れるにためは「本当のバイトと見間違うような擬似バイトスプラッシュ」が非常に重要なキモだと感じることが多々あったからだ。
ソフトなエラストマールアーは、ソフトで内部ウェイトもないがゆえに、「水推しパワー」ではハードプラグのそれに遠く及ばない。
ソフトルアーの弱点でもあるこの部分を補って、バスのバイトトリガーを引く最大のキッカケになるのが「スプラッシュ」だ。
またエラストマールアーはその弱さ(ナチュラルともいえる)ゆえに、基本的に、スピードを併用してバスのスイッチを入れる必要がある。
今江的には「野良ネズミ」の特徴である「ハイスピードトリック」能力はもちろん絶対条件なのだが、もう一つの狙いとして「もっとカバー奥の奥のピンでアピール強めで粘りたい」と思う状況も多々経験してきた。
ハイスピードトリックは。ある意味単純なため、使う人が増えれば増えるほど、通用しなくなる可能性も高い。
そのような条件下で、「アベンタ(クローラー)RS」までとはいわないものの、やはりスポット奥で集魚力抜群の甘く柔らかなスプラッシュサウンドと、移動距離を抑えたテーブルターンで時間を掛けて誘える粘りがほしいと思うことが多かったからだ。
スポット奥の奥で粘って、そこから脱出する時には高速で追われたベイトが逃げるような演出ができる、それが「エラストマウス」に求めた今江的独自コンセプトである。
また、針先を皮一枚でボディに埋めることのできないエラストマールアーは、アシやレイダウンの奥の奥に強いスキッピングで入れたり、竹の根が剥き出しのバンクに直接当てて落とした時等に、フックポイントが剥き出しになっていきなり根掛かることがかなり多い。
そこでブラシガードを適切な角度と強度で挿せる「ブラシガードホール」を背中のベストスポットに設けている。
あと些細なことだが、エラストマールアーはクセが極めてつきやすいので、ボックスの中に無造作に入れていてもシッポにクセがつかないよう、「蛇腹式テール」にしてみたところ、ほぼほぼ全くクセがつかないテールにすることができた。
「エラストマウス」はトーナメントで強烈無比の武器になる!
「エラストマウス」は、まだ開発過程の最終段階だが、2022年、今江的に「野良ネズミ」に劣らぬ強力無比な対トーナメントルアーとして最も期待をしているルアーでもある。
そして間違いなくその期待に応えてくれる強力な武器になると、ココに宣言しておきたい。
ちなみに「エラストフロッグ」は、このままお蔵入りさせるには極めてもったいないため、さらに「ブータフロッグ」の汎用エラストマーモデルとして、来期TOP50に返り咲いた薮田のワガママを取り入れ、開発継続していく予定だ。