今江克隆のルアーニュースクラブR「マッディウォーターでのビッグベイトの威力と可能性〜KOK参戦レポート〜」の巻 第1078回
オールスターは甘くない……
ただ、この「外貼りアンドロイド改」には、まだ2つほど特異な他に存在しない個性がある。
その一つは、最大量の夜光貝を外側に貼り、その上から肉厚段差を消すために分厚くコーティングしていることから通常の「プラ製アンドロイド」よりはるかに比重が重いこと。
それが、あの配信で見せる驚異的な艶かしさの一因でもある。
もう一つはナイショ!気付いた人はルアーのナニガシかをよく分かってます。
ライブ配信中に何度もボヤいているが、この「外貼り白夜光のアンドロイド」、工場に色見本の1個しか在庫が一切なく、自宅にもなく、本当に2個しか「KOK」本番に用意することができなかったことも敗因の一つである。
巾着やロープなど、根掛かり回収による破損を極端に恐れて攻めのキワドさがどうしても甘くなってしまった。
そして悔いが残るとすれば、2日目、朝の逆光でモンドリバイトが見えず喰っているのにアワセなかった幻の1尾、そして2日目途中から「二手目」が効く可能性が高いことに気付きながら、そして、そのためのビッグベイト技を持ちながら用意できていなかったことだ。
「二手目」についても動画中で、またバサー誌では公開されると思う。
同時にやはり練習は人一倍しなければ、そしてバックアップパターンも併せ持っていなければ、ビッグベイト1本で勝てるほどオールスターは甘くないことを痛感させられた2日間だった。
29年ぶりの参戦で得たものは?
ただ、29年ぶりにオールスターに参戦し得たものも多かった。
TOP50では絶対にできないビッグベイト一本に全身全霊で2日間勝負を賭けたこと、それによってマッディレイクでのビッグベイトの限界と可能性、そして自信と危険性を極限で身を持って学べたこと。
自分がこの1年試行錯誤してきたビッグベイト&ジャイアントベイトのピッチング&テクニカル操作をコンセプトとしたビッグベイトショートロッド「ジャイアントディアウルフ611XXX」が「KOK」で納得の完成をみたこと。
そして何より、KOK参戦の最大の収穫は、2022年から再びフルスペックで開催されるバサーオールスタークラシックに再び参戦する闘志とモチベーションを得たことである。