今江克隆のルアーニュースクラブR「オカッパリでも大注目のメタル系ルアー&ウワサの激ヤバリグを紹介」の巻 第1076回
今江的最注目は「ミニバマメタクロ」
次に、この秋〜冬、今江的最大注目のメタルが「メタクロ」のガードチューン・ミニバマ仕様だ。
これはTOP50弥栄湖戦の時に岩だけではなく、数多くあるレイダウンに潜むデカバスをリアクションで喰わせるために考案したものだが、メチャクチャ気持ちよいほどスピード&貫通力があり、ロストは皆無の回避力を併せ持つ。
練習では1kg前後のバスは高確率で仕留めていたカバーメタルである(本番はレイダウンというレイダウンにプロが常時張り付いていて出番ナシ…)。
ただ、弥栄湖戦の時は「メタクロ」の腹部のダブルフックを取って使っていたので、なんとなくシンプルすぎてちょっと物足りなく感じていた。
そこで思い出したのが、実は「メタクロ」はデビュー当時には腹部にもブレード&ボールベアリングスイベルがついた、もともと「3ブレード」仕様だったということ。
何気にバラシの多さと、何より発売当初は3ブレード全てボールベアリングスイベルで、コストがアホほど高くて儲けナシのボランティアみたいなメタルだったからだ。
もともと3ブレードでバランスを取れている「メタクロ」を、もとの3ブレード仕様に戻すと、これがまさに「ミニ・アラバマメタル」。
3枚のアピール力は2枚の比ではなく、巻いても跳ねさせても落としても、今までに見たことのないブレードメタルベイトになった。
もちろん、ガード無しでの3ブレードもアリだが、もともとWフックは振られやすいメタクロのバラシ防止策。
オープンのシングフックオンリーだとバラシの恐怖が倍増するからだ。
しかし、ピンドリルで穴を開けガードを追加してやることで、フッキング後に振られてもブラシガードがバスの皮膚に当たって「メタクロ」の振りを止めるストッパーになってくれるため、掛かってしまえばバレのリスクは軽減される。
ゆえにこの「ミニバマメタクロ」はガード付きの3枚ブレードが最も美しく機能的であることが分かった。
「スプーンリグ」、「ミニバマメタクロ」ともに、メタルルアーをオカッパリから根掛かり最小限&大遠投で使えるところがこのオータム/ウインターシーズン、大きな武器にあることは間違いないだろう。
オカッパリ・スーパーヘビーテールスピンジグの可能性
最後に、今江的に15年ぶりに再注目しているメタルベイトがある。
それが「キラーテールスピン」である。これはイマカツがソルトルアーを少しやっていた大昔、今やバス用定番になった「ソルソニ(ソルティソニック)」と同時に開発したテールスピンジグである。
まぁ、全く売れなくて倉庫の肥やしになっており、数年前大量廃棄したいわく付きの失敗?作だったのだが、最近、コレがちょっとアツくなりそうな気配がある。
何が特徴かというと、まず「30g」サイズが標準ウェイトという点。
その30gのボディに燐青銅の極薄大型ブレードが付いているという点。
こんな異質なヘビースピンテールジグはバスルアーには存在しない。
だが、テールスピンジグを使ったことがある人ならすぐに理解できると思うが、バス用スピンテールジグは実は8m以上のディープ攻略は大の苦手ってことだ。
すなわち浮き上がりやすく、通常のバス用テールスピンジグはキャスティングで6m以上のボトムをスレスレで水平軌道で巻くことはかなり難しく、すぐに底を切ってしまう。
ところがこの「キラーテールスピン」は、30gの重さ、浮き上がりにくい高比重極薄燐青銅ブレードの相乗効果で、爆発的飛距離(90m以上も可能)と重さで、8m以上の水深でもボトムスレスレを舐めるように巻けるメリットがある。
これは琵琶湖の浜では大きなメリットになる性能だ。
すでに琵琶湖オカッパリでは実績も出ていることから、今後、オカッパリ・スーパーヘビーテールスピンジグとして新たな扉を開く可能性がある。
残念ながら一般発売できるほど数がないので、今冬はギブアップだが、最近つくづく人と全く違ったこと、違ったルアーを使いこなさなければ、人よりバスを釣ることはできない時代になったと思う。
今までのバスルアーの非常識が常識になる時代、アメリカンルアーがかつてそうだったように、馬鹿げたようなフロンティア精神こそが、ルアーフィッシングの母なのだと思う、今日この頃です。