100gを超えるようなジグや、20cmに迫る大きなプラグを力いっぱいぶん投げる。掛かる魚と言えば、強く引く青物が主。そして、そのファイトスタイルは時に強引さが必要。
ショアキャスティングゲームにおいて、タックルが強ければ強いほど釣り人側が優位であることは明白。
それでいて、ことロッドに関してはキャストし続けられる軽さ、アクションを入力する時の繊細さも必要。
つまり「強くて、軽くて、繊細」という矛盾する条件を満たすロッドが、ショアキャスティングゲームに適したロッドであると言える。
…さて、このロッドはそれらの条件を満たすのでしょうか。
ミッチー高橋こと高橋慶朗さんとの動画ロケ
先日、ミッチー高橋さんと島根県は隠岐の島にロケへ。
ミッチーさんといえば、オオニベでラインクラス別の日本記録に認定、またスズキのラインクラス別世界記録を樹立するなど、ランカーハンターとしてその名を知る人も多いのでは。
そんなタックルの限界、重要性を知るミッチーさんが、大型青物が潜む隠岐の島に持ち込んだロッドが、2021年に登場した「オーバーゼア グランデ」シリーズ。
オーバーゼア グランデというロッド
サーフや堤防などでバーサタイルに使える「オーバーゼア」シリーズに鳴り物入りで追加された「オーバーゼア グランデ」。
グランデ(偉大・大きい)の名の通り、沖磯などでより大型の魚をターゲットのハイパワーガチロッド。ちなみにミッチーさんはPE1.5号までならこれまでのオーバーゼア、それ以上になると「オーバーゼア グランデ」という使い分けなんだとか。
人竿一体(じんかんいったい)がコンセプト。過酷な環境、重いルアーを投げ続けることを視野にキープキャストするため、手の延長であるかのような使い心地を追求したという点が最大の特長。
シリーズを通してパワーロスを極限まで排除したネジレの少ないブランクを採用。結果、キャストでは思い通りの場所までスムーズにルアーを送り届ける遠投性、アクションでは手からの信号の入力にスムーズに反応するレスポンス、またファイトでは頼れる粘強性を高いレベルで実現。
…スムーズに反応するため、余計な力を掛けずロッドを振ることができ疲れにくい。また、極限ファイトではロッドが粘ることでアングラーの体力の消耗を抑えながら魚を浮かせることが可能に。 「軽快に操作できるのに、掛ければ強い」というわけです。
秋が深まるタイミングでのロケ。当日のゲームの展開としてはダイビングペンシルで様子を見つつ、反応が悪ければでジグを入れていくというロックショアの王道といえば王道の展開。
そのエリアで、そのタイミングで釣れることが想定される最大魚に合わせてタックルを選ぶ…というミッチーさんがセレクトしたのはジグ用に「99H」。ダイペン用には「100HH-3」。
なぜそのロッドなのか、それぞれどんな特長があるのか、強さ、軽さ、繊細さは満たすのか…機種ごとに訊いてきました。