今江克隆のルアーニュースクラブR「最終決戦!TOP50弥栄湖〜ストロングスタイルの挑戦〜」の巻 第1074回
「弥栄マグナム」の食わせ方
「レイジースイマー」で全域をチェックした翌日、今度は「メタクロ」を、レイジーがデカバスを引き出した場所周辺の、バスが隠れていそうな岩やレイダウンに「超タイト」に入れることを試してみた。
だが、答えはそう簡単には返ってこなかった。
そして、ほぼ半日、それを続けた結果、小瀬川の岩盤タイトにフォールさせた「メタクロ」に、根掛かりかと思うような重さが乗った。
姿を見るまで半信半疑だったが、それは2kgを超える完璧な「弥栄マグナム」だった。
予想通り、デカバスは水深4m前後の岩の陰に隠れてサスペンドしている感じだった。
しかし、勢いづいてその日1日、「メタクロ」で撃ちマクるもバイトは1発。
翌日もほぼ1日繰り返すが、ノーフィッシュに終わった。
マグレなのか? そう思いかけたが、2kgフィッシュはマグレではそうそうに釣れない魚だ。
何か釣り方が間違っているのではないか……と、釣れた状況の一部始終を思い出してあることに気付いた。
それは「確かあの時のキャスト、着水音がほとんどなかったかな?」ということだ。
「もしかしてデカバスは水深4mぐらいに隠れていても、ルアーの着水を見ているのじゃないか??」、コレが練習中の最大の気付きだったと、今は思う。
翌々日、もう一度「メタクロ」を試す時、強く意識したのはバスがいると思うスポットにキャストする時、「ルアーの着水点をバスに見せない」ことである。
方法は、今後の業務秘密なので自分で考えてほしいが、これが今試合の全てに通じる自分の最大シークレットだったといっても、間違いないかもしれない。
デカバスは自分のテリトリーの真上をとても警戒している気がしたのだ。
それが鵜が多いからか、それとも毎日のようにドボンドボンと真上から降ってくるルアーを覚えてしまったからか、理由は定かではない。
ただ、この1点を強く意識することで、アプローチが変わり、結果としてその日から練習最終日まで3日連続、1日1本のキロ~2kgアップを仕留め続けることができた。
さらに小瀬川筋に多い大岩岩盤だけでなく、中流、下流域に多い巨大な水中レイダウンに「メタクロ」をスピードフォールで入れ込むために、練習中にチューンしたガード付き「メタクロ」が、さらに奏功した。
岩だけではなく、シェードの濃いヘビーなレイダウンにも「メタクロ」を躊躇なく滑り込ませられるため、攻め続けられるエリアをイッキに増やすことができたからだ。
このアプローチとルアーの2つの気付きによって、「メタクロ」に全時間を注ぎ込んでも3日で1本だった確率が、なんとか「1日1本」にあげることができたのである。
TO BE CONTINUED
次週は、試合本番&奇跡の救急救命術!