2021年9月、ジャッカルから新登場した新発想ルアー「TGビンビンスイッチ」。
前回は、誕生したキッカケや開発中のエピソードなど、開発秘話について紹介させていただきました。さて、今回は続編になります。引き続き開発者である「吉田倫康」さんに伺った話を絡めながら、具体的な特長について紹介していきたいと思います。前編をまだご覧になっていない方は、本題に移る前に以下からチェックしてみてくださいね。
TGビンビンスイッチ【ジャッカル】
明石海峡という難しいフィールドで誕生した「TGビンビンスイッチ」。
マダイをはじめ、根魚や青物にアジやサバといった様々な魚種を釣って楽しんでほしいという思いから開発されました。因みに名前の由来は、魚のスイッチを入れる、色々なアプローチで釣り人側から仕掛ける(スイッチを入れる)、ヘッドとネクタイの着脱がスイッチを入れるみたいに簡単といった、色々な意味が込められています。
Name | Weight |
---|---|
TGビンビンスイッチ | 35g、45g、60g、80g、100g、120g |
ジャッカル公式「TGビンビンスイッチ」詳細ページはこちら
流れに負けない直進性能
では早速、具体的な特長について解説していきたいと思います。
そもそも何故、このような特殊な形状に設計したのか? 吉田倫康さんにお話しを伺うと、テストを行った明石海峡エリアは、潮流が非常に速くて2枚潮が絡むようなポイントが多く、そういったエリアで快適に釣りを楽しむには、「流れに負けず底取りができる」ということが必須条件とのこと。そのためヘッド形状や素材には特にこだわったと述べていました。
「TGビンビンスイッチ」はタングステン素材が採用されていて、非常にコンパクト形状。そしてこの特徴的な流線型を採用することで、流れが複雑な2枚潮でも一般的なタイラバやジグなどと比較して直線方向にフォールするため、沈下速度がとても速いです。つまり、底取りがしやすいため、非常に扱いやすい。
因みにヘッド下側が上より小さいのにも理由があり、重心を上側に持ってくることによって、安定さが増すと共にターゲットがバイトしてきた時、ヘッドが邪魔になることなく、スムーズにフッキングを決めることができるそうです。
流れによって左右に流されながら着底。糸ヨレが起こりやすい。
真っすぐフォールするのでボトムまでの到達が速い。底取りしやすくて使いやすい。ラインも真っすぐに近い状態なのでフォール中のバイトも拾いやすい。
また、リトリーブの際もヘッドが水を整流。無駄な力を上手く躱しながら姿勢を安定させた状態で真っすぐ上げてくることができます。
この動きによってマダイはモチロン青物にも効果的。速く巻いても回転せずまっすぐ上がってくることで、ブリやカンパチといったあらゆる青物の捕食本能を刺激することができます。
各パーツが1箇所に集中
タイラバの場合、ヘッドが上側でネクタイとフックは下側にセッティングされていますが、「TGビンビンスイッチ」はヘッドとネクタイ、フックが1箇所に集中しています。
その理由について伺うと、ヘッドとネクタイどちらにバイトしても、高確率でフッキングへ持ち込めるように1つのまとまりとして設計したと話していました。
遊動式スイッチシステムを採用
こちらも見逃せないポイント。
「遊動式スイッチシステム」が採用されているので、ラインのダメージを軽減し、ラインを切らずにヘッドの交換をすることができます。
フォールでもメリットがあると話す吉田倫康さん。
ヘッドが誘導式なのでフォール時にヘッドが先へ沈んでいき、後を追うようにネクタイがナチュラルアクションを発生。この動きがフォール中でもターゲットをバイトに導いてくれるそうです。
他にも見逃せないポイントが沢山
大きな特長はこれまで紹介してきた内容ですが、細かい箇所に工夫が施されているのも「TGビンビンスイッチ」の特長。
では、本体に備わっている各パーツも順番に見ていきましょう!
水中で大きく動いてターゲットを誘う、カーリーネクタイも「TGビンビンスイッチ」専用に設計。
形状とともに厚みや硬度を最適化することで視覚と波動で強くアピールしながら、ハリやボディへの絡みによるストレスを解消。因みにワイドタイプが標準装備されており、別売りで「ビンビンスイッチT+ネクタイ マイクロカーリー ワイド/スリム」もラインナップ。状況によって色々カスタムするのも面白そうですね。
標準装備のネクタイには、海老パウダーと海老オイルを配合し、味と匂いを加えた新素材「T+(tasteプラス)ラバー」が採用されています。見た目と動き以外に、匂いでもターゲットを魅了。
ラインを切らずにネクタイ交換ができる、「専用バックファイヤーキャップ」も搭載。シルエットをさらにコンパクトにするため、オリジナルサイズより短く設計。
仕掛けのループにパーツを通すだけの簡単作業。揺れる船上においてもネクタイやスカートの交換を素早く行うことができます。
セッティング方法は、フックのアシストラインの結び目にネクタイの端を通し、バックファイヤーキャップで固定するだけの簡単仕様。
ネクタイのアクションを妨げず、刺さりバツグンなアシストフックも標準装備。サイズによってアシストラインの長さを調整。段差無し仕様は、2本のフックで口の中をガッチリと捉える事が可能。また、ヘビーウエイトの100g/120gは、大きめのヘッドに合わせて段差有り仕様が採用されています。
「ビンビンスイッチ スペアフック」の別売りを入手すれば、ネクタイと同様自在にカスタムすることが可能。