藤原流「鯵爆吸」のアプローチ法
使い方に関して、もう少し踏み込んだ話をしましょう。
静かに使えばナチュラルに。一転、アクションさせれば大きな変化を出せるワームです。オートマチックにユラユラと動く挙動を基本としながら、テンションを緩めたフォールにはクビレから大きく曲がる変化で魚にアピールすることができます。
そして、その特長はインチアップによってより大きな変化幅を生み出せること。
各サイズの使い方は、タイトなアクションには1.8インチ。リトリーブからのフォールなど姿形の変化に反応するときや、それでスイッチを入れたいときには2.4インチ。さらに大きな変化や強いアピールを狙うときには2.8インチと状況に応じて幅広く選ぶことができます。逆に言えば、ロングほど違うパターンに使うと大きく外すことにもなりかねないということでもありますが、消去法的に絞り込むことができますね。
アジングのストレートワームとしては少数派のタイプですが、メリハリが効く分、実はサーチ的にも使いやすい系統のシェイプ。このシェイプは「状況把握に使いやすい」という特長もあります。
港外など釣れるアジのサイズもパターンも大きく幅がある場所では、まずは2.4インチで反応を探ります。
そして、シェイクなど細かい動きに反応したり、姿勢キープが良かったりするときには1.8インチに。逆に、テンション抜きやフォールに変えたときによくバイトしてくるときは大きな変化を出しやすい2.8インチを試します。
形状的には同様のサイズ違いですが、アクションなど出力の程度はかなり変わります。アジからの反応をチェックしやすいため、サイズローテーションでの絞り込みでいち早く状況を把握する方法が非常に有効です。
身近なポイントでの小アジングなどでは1.8インチが主体になると思いますが、マズメの良型アジの回遊狙いや、バチや稚タコ稚イカについた20cm後半クラスには2.4インチ、2.8インチでの存在感が効きます。逆に、春先のシラスパターンなど細かくキビキビとした動きに反応するときは尺オーバーの良型・大型アジに対しても1.8インチが炸裂します。
ちなみに、秋以降の典型的な使い分けで言えば、ベイトフィッシュパターンや、バチが出て来る潮回りの大きなときには2.4、2.8インチの巻きやドリフト。さらに水温が下がって来てアミなどの浮遊性の強いベイトを表層で捕食しているパターンでは、1.8インチのシェイキングでキビキビとタイトに誘う使い方が効果的です。
ショートバイトが多いときは「食わせのパターンにハメきれていない」と考える
真ん中がくびれていて吸い込みが良いので、ロングサイズでもアジを掛けやすいのが特長の「鯵爆吸」。
使っていてショートバイトが出るときは、サイズやボリュームの抵抗というよりは「食わせのパターンにハマっていない」とまずは考えてみても良いと思います。ワームはそのままでいろいろチェックしていくとすると、ロングサイズでは動かし過ぎを怪しんで、じわぁっと緩急を付けるくらいの柔らかいアクションでのバイトを見てみます。
1.8インチのキビキビアクションで乗らないアタリがあるときはティップを送り込んで行く長めのテンション系フォールを試してみると上手く行くことが多いです。それで良いアタリ、フッキングになれば、よりタイトに、もしくは、より大きな変化を見せやすいサイズに変更すると良いでしょう。
ルアーカラーについて
カラー選択的には私はチャート系を主体に、明かり周りやマズメはクリア系もよく使います。
特長的なカラーとして他のワームにはあまり見られない”地味系”カラーのラインナップがあります。この手のカラーは着底からボトムやそのすぐ上を這わせて行くような釣りで、特に秋や晩秋にやたらと効く場面があるので、面白いと思います。
タックルセッティング
ロッド:がまかつ LUXXE 宵姫 天 S52UL-solid
リール:ダイワ イグジストLT1000S-P
ライン:サンライン ソルティメイト 鯵の糸エステルナイトブルー0.35号
リーダー:サンライン ソルティメイト スモールゲームリーダーFCⅡ 4lb
ジグヘッド:がまかつ宵姫AJカスタム0.2〜3g
ジグ単で尺くらいまでのアジを狙うときのメインセッティングです。尺オーバーが混じる際に手返し良く釣るときは鯵の糸ナイトブルー0.5号に6lbフロロリーダーというセッティングになります。
豆アジ狙いではメインを0.2号、リーダー1.5lbという組み合わせですこぶるファインに楽しんだりします。
アジングが本格化してくるこれからの季節に。ぜひ、お試しいただければと思います。
