今江克隆のルアーニュースクラブR「急進化!急深化!エラストマー製ルアー特有の問題をカンタンに解決する方法」の巻 第1065回
ネオジム磁石磁着システムの逆!?
今回ルアーマガジンロケで初公開した2つのガード方法だが、一つは「ステルススイマー」のネオジム磁石磁着システム(PAT)を「逆」の方式でスリット内に仕込んだ針先固定方法である。
スリット内に薄くて強力なネオジム磁石を固定装着しており、これがフックのポイント内側付近を磁着させることでスリットからの針先飛び出しを防ぐ。
磁石から針先が衝撃で外れても、磁力の強さとエラストマーの弾力とでカチッと戻ることが多い。
ワーム素材と違って脂のブリードがないエラストマーは金属磁石を型に入れて接着するのも容易で、強度も断然に高い。
この方式はすでにテストに入って長い「ジャバギルエラストマー」や、特に浮力に余裕がある大きめのエラストマールアーのフック固定には最適で、今後色々なルアーに採用していく予定だ。
「スリットアシスト・ブラシガード」
そしてこのネオジム磁着方式とコンビネーションで、来期エラストマールアー全般にデフォルト装備する予定なのが、メチャクチャ簡単でとても効果的な「スリットアシスト・ブラシガード」である。
これはネオジム磁着が外れてしまい、針先が飛び出してしまって戻らなくなってしまった時に、「スリット」、「磁石」、さらに「三段構え」で飛び出したフックポイントを障害物から守るためのガードである。
またネオジム磁石が装備できない小さなサイズのエラストマールアーにも簡単に装着できるうえに効果は抜群で、針先が飛び出してなお、ややこしいカバー越しでもアクションを問題なく続けられるので、逆に喰ってきた時のフッキングのよさは抜群である。
これはエラストマー本体に、フックが飛び出してしまった時にガードできる位置と高さ、距離を検証し、2本のハードブラシガードを設置する簡単なものである。
ブラシガードをかなり硬めにしてもエラストマー本体が弾力性に優れるため、ボディ自体がたわむので、わずか2本の硬くて短いガードを使うことで想像以上のガード効果を発揮してくれる。
短く2本程度のガードなので、アクションにも全く影響を及ぼさないことも、あらゆるエラストマートップルアーで検証済みだ。
むしろエラストマールアーのオフセットは、針先が飛び出してしまうことは避けられないがゆえに、飛び出してからでも問題なくカバー越しに使えることを考えた結果辿りついたのが「今江式スリットアシスト・ブラシガード」である。
TOP50霞ヶ浦戦の時は出願の都合で公開できなかったが、小さなオリジナルの「野良ネズミ」にも硬いブラシガードを2本挿してアシの奥の奥を攻めていた。
エラストマールアーが急進化、急深化!