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【完全保存版】メガバス加藤光一の「東京湾オカッパリチニング最前線2021」

寄稿:加藤 光一
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はじめましてこんにちは。メガバス·プロスタッフの加藤光一です。

今回は、東京湾の主に湾奥での陸っぱりのチニング(クロダイゲーム)についてお話したいと思います。

加藤 光一(KatoKoichi) プロフィール

ホームエリアは東京湾奥。1年を通して、様々なタイプのメガバスルアーを駆使して東京湾奥のチヌ族攻略に奔走する東京湾奥チニングシーンのトップランナー。 現在の目標は、東京三大河川である荒川の64cm、旧江戸川の66cmに続き、多摩川でもクロダイ60cmアップを狙う。 2018年fimo凄腕チヌ王決定戦年間チャンピオン。

 

東京湾奥のチニングシーンが急速に変化

東京湾奥でのルアーフィッシングと云えばシーバス人気の独壇場だったのですが、チニングゲームはこの2~3年急速に湾奥アングラーのルアーフィッシングの対象魚としての認知度が高まり、特にハイシーズンにはシーバスに引けを取らない人気で、チヌとシーバスは東京湾奥·陸っぱりのルアーフィッシングの2トップと言っても過言ではない存在になってきました。

以前なら東京湾奥でルアーフィッシングを始めるならシーバスからというのがセオリーだったのですが、最近ではチニングが初めてのルアーフィッシングというアングラーも増えています。

10数年前だと、シーバス狙いのゲストで年無しクロダイがヒットしても、ほとんど喜ばれる事も羨ましがられる事も無かった存在なのですが、その当時から人知れずクロダイをハードプラグで狙ってきた僕にとってはとても嬉しい傾向です。

 

東京湾奥のチニングのシーズンを紐解く

先ず、東京湾奥でのチヌの釣れる時季ですが、僕個人的には1年を通して釣果を出せています。

しかし、季節により難易度も変わってきますので季節毎の釣り方やポイントを紹介していきたいと思います。

12月~2月

水温低下に伴い、冬は温排水の流込むポイントでもない限り1年で最も釣果を出しにくい季節です。12月前半までは、大型河川河口域でも居残りの大型を狙う事も可能ですが、河川よりも比較的釣果が出しやすいのは、冷たい河川の水の影響を受けにくい塩分濃度の高い運河や港湾部がお勧めです。

この時季はデイゲームよりもナイトゲームの方が釣果を出しやすい傾向にあります。

1月~2月は主に港湾部でのワームを使ったボトムチニングが有力な釣方ですが、メバルやブラックバス用の小型のミノーやバイブレーションといったハードプラグに反応が偏る事も少なくありません。釣果の割合としてはエリアにもよりますが全体的に冬季は7:3でキビレのほうが多い傾向にあります。

 

3月~5月

クロダイのノッコミと言われるシーズンで水温の上昇と共に少しずつ釣果が安定してきます。また3月後半くらいまでは海水域の運河や港湾部で50cm近い大型のキビレが狙える季節でもあります。

2月中旬、河川でバチの出始めるタイミングで、バチを求めて大型河川にクロダイの群れが入って来ますが、バチルアーで釣果が出始めるのは3月中旬。ただ、この頃はまだ限られたエリアやタイミングでシーバス狙いのバチ抜けパターンでゲストとして釣れる事がほとんどで、チヌの群れの動向もつかみ難いため大型河川では狙って釣るのが難しい季節です。

チヌに狙いを絞るなら、海水域の運河や港湾部がお勧めです。

桜の開花宣言が出る3月後半になると、日によってムラは有るものの、デイ、ナイト共に運河や港湾部、河川河口域で狙って釣果が出せるようになってきます。
ワームでも冬に比べると早いテンポの動きに反応が良くなる傾向にあり、その頃になるとミノーやクランク、シャッドといったプラッギングも面白くなってきます。

また、4月中旬から5月にかけては、大型河川でのバイブレーションのただ巻きやリフト&フォールでも釣果が出始めます。しかし、この時季は、まとまった降雨があると急激に水温が下がってしまう場合や急激な気圧の変化により、魚の活性が一時的に低くなることでスローなアプローチが必要になります。

 

6月~8月

待ちに待った東京湾奥チニングのハイシーズン。クロダイのアベレージサイズも50cm前後と一気に上がり、東京湾全域で様々な釣り方で釣果が望めます。

特に大型河川でのバイブレーションやミノーでの早いテンポのアプローチに好反応で、デイ&ナイト問わず、強烈な引きの大型のクロダイに多く出会える最も熱い季節です。

1時間程度で年無し前後のチヌをつ抜けすることも可能です。また、初心者でも年無しチヌをキャッチできる可能性が高いのもこの時季です。

しかし、夏の暑さ故に、極度の赤潮や、風向きによりターンオーバーが起こり青潮が発生してしまうと、貧酸素塊が上げ潮で河川に流入することでベイトとなる甲殻類や小魚が死滅してしまったり、チヌ自体が水質の安定したエリアに移動してしまう為、水質の良いポイントを吟味する必要があります。

また、雨の多くなる季節ですが、冬から春の降雨は急激な水温低下でマイナス要因になる場合が多いのですが、高水温時の雨はプラス要素が多くなる傾向です。
例えば、高水温により魚が居ない、もしくは魚は居るけれどルアーに全く反応してくれないというポイントが、降雨により釣れるポイントになる場合も少なくありません。

ハイシーズンでは降雨による濁りも好条件の1つです。泥茶濁りの『カフェオレ色』と言われる濃い濁りでも、強目の波動が出せるバイブレーションやミノーの早巻きやジャーク&トゥイッチで狙う事ができます。ハイシーズンにはルアーのラトル音も状況により効果が高いと感じています。

ちなみに、濁りが強い場合のカラーは、デイ&ナイト問わずゴールドやシルバーといったホロ系やチャート、ブラックがお勧めですが、塗装を剥がした完全なクリアカラーのバイブレーションやミノーでも釣果が出ます。

固定概念に囚われずに色々と試してみると面白い発見があると思います。

 

9月~11月

ハイシーズンに比べると、ポイントにより釣果に大きく差が出ることもありますが、実績のあるポイントなら数釣りが楽しめたり、1発大物狙いができる季節でもあります。

狙い方としては、アピールの強目のカラーや、バイブレーションやシンキングミノーでの早いテンポや、しっかりと波動を出す強目のアプローチでは数釣りが出来る傾向に。

逆にナチュラルカラーやブラック、クリアといった発色の弱めなカラーや、あまりルアーを動かさない静かなアプローチでは50cm後半や希少な60cm超級のモンスターサイズのクロダイも狙えます。

また、冬に向けて少しずつ水温が下がり始めると、アベレージサイズは下がりますが、港湾部や運河でのボトムチニングの方が釣果を出しやすくなる傾向です。

 

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