【三寒四温の気難しいマダイの「誰でもできる」攻略法】ジャッカル田中亜衣「当たりカラー」の見つけ方
皆さま、こんにちは♪ 田中亜衣です。
もうすぐ春ですね。暖かい日も多くなってきましたが、季節の変わり目で天候も安定せず、時折り水温がぐっと下がる日もあり、真鯛の活性もなかなか上がらない季節でもあります。
ただ、この季節の真鯛。釣るのは難しいのですが、脂肪を蓄えた素晴らしい魚体をしていまして、「釣って良し食べて良し」の良いとこずくめ。
ハイシーズンとは異なりルアーに対してセレクティブになった真鯛を釣るのは少し難しいけど、この真鯛を釣ると言うことは、釣り人にとってのスキルアップになり、いろんな「気づき」を体感するチャンスでもあります。
田中 亜衣(Ai Tanaka) プロフィール
早春の真鯛を攻略することはハイシーズンの竿頭への近道
さて、タイラバで真鯛を釣る時、皆さんは何に気をつけていますか?
ネクタイの形状やカラー、ヘッドの重さ、巻きスピード、巻き上げる距離(レンジ)…などなど、いろいろありますよね。
そんなことを気にしながら、自分なりにいろいろ試して、時には爆釣している人のカラーや巻きスピードを真似たりと、あらゆることを試しながら釣果に繋げていくのがタイラバゲームの楽しみ。
ハイシーズンと違ってこの季節の真鯛は、とてもセレクティブになることが多く、とくにネクタイの種類やカラーは超セレクティブ。
オレンジ系の中でも少し暗いカラーのオレンジゴールドフレークだけに反応して他のオレンジ系には全くアタリが無いとか、巻きスピードをいつもより少し速くしたり遅くしたりするだけでアタリが出たりとか…正解の幅が極めて狭くなり正解に辿り着くのが難しくなることが多いです。
ただ、真鯛の好みとバッチリ合えば、他の釣り人を尻目に連発させることもできるのがこの季節の醍醐味ですよね。
これらのことを考えながら待望のアタリが…
価値あるこの季節の真鯛、やっとの思いでパターンを探してアタリが出た瞬間は、いつも以上にドキドキ。
この時に、上手くフッキングできて獲ると達成感はハンパなく、寒いけど頑張って釣りしてよかったぁー…なーんて、思っちゃいます。
一方で、ただ「ツン」とちょっと触ったアタリで真鯛が追従しなかったり、一瞬フックに乗ったけど完全に乗らなかったとか、フッキングしたけど途中でバレたとか…アタリはあったけどフッキングに至らなかったり、途中でバレてしまい逃げられちゃう…なんてこともしばしば…。
こんな時、皆さんはどんな対処法をしていますか?
そのままのセッティングで次のアタリでもう一度勝負という方も多いのでは…。少しやり込んだ方なら、アタったらリーリングスピードを遅くしたりとか、フックサイズを変えたりとか、送り掛けの際にいつもより送るとか、どうせ掛からないのなら大きめのフックで即掛けするとか…?
これらは、皆さんも良くされている対処法で、どれも正解の可能性があります。ただ、これらのことはテクニック的にも上級なことが多く、場数を踏んだ釣り人でさえも実際にはアタリの少ない日などには試すのには勇気が要りますよね。
一歩先のカラーチェンジ
誰でもできて、極めて重要な対処法は「カラーチェンジ」。
「そんなのいつもしてるよ!」
…と言う方も多いと思いますが、ここで言うカラーチェンジは、「より口を開けて追わすためのカラーチェンジ」です。
冒頭でも述べたように、この季節の真鯛はいろんな物にセレクティブです。真鯛に好んでもらえるルアーとしてはシルエット的なものに加え、動きなども重要になってきます。
その中でもタイラバゲームにおいて「カラー」はかなり重要なファクターです。
普段、アタリが出ないからカラーをチェンジするといったことは、皆さんもよくすることだと思うのですが、逆にアタリが出てそのアタった真鯛を獲れなかったからカラーチェンジをする…ということはあまりしないと思います。 実はここに一匹を獲るヒントが隠されているのです。
元来、ルアーフィッシングは魚をいかに騙すか…ちょっと語弊がありますが、そんなところから始まった釣りです。真鯛をはじめ、多くの魚種がルアーフィッシングの対象になっています。
基本的にはどの魚も好奇心と警戒心の表裏一体の中、ルアーを捕食しようとバイトをしてくるのですが、警戒心の方が強くなるとルアーに対する「追い」が悪くなります。つまり、いかに警戒心をなくして、違和感なく「追い」を煽れるかが釣果に繋がるところだと思っています。
真鯛という魚は色に対して敏感な魚種で、セレクティブになった真鯛は、特にカラーに対してもセレクティブになることが多いです。 冒頭でも述べた同じオレンジ系でも釣れたり釣れなかったり…は、まさしくそんなところです。
誰でもできる対処法
アタリが出た時、そのままフッキングまで持ち込むことができ、尚且つ釣り上げることができれば楽しい釣行になるのですが、そうでなくフッキングまでにルアーを追うのを止められたり、フックが浅掛りで途中でバレてしまったりと、喰いの悪さが原因で起きるこれらのことに対処する方法を紹介します。
小さなアタリでもアタリが出るカラーを使っているということは、今使っているカラーは、あながち間違っているとは言えないですよね。むしろ今使っているカラーは正解に近いけど、真鯛にとって少し違和感が残るカラーなのではないかな…と。
例えば蛍光オレンジのネクタイで「ツン」というアタリが出て、その後追従してこなければ、オレンジゴールドフレークやシマシマオレンジなどの同じオレンジ系のカラーにチェンジします。そして、次のアタリを待ってアタれば、アタリの強さからチェンジしたカラーが良いのか悪いのかを判断します。チェンジしたカラーが良ければ、アタリの強さは格段に強くなります。
「当たりカラー」に近づけば近づくほどアタリの重みが強くなり、フックに掛かる確率もアップします。そうしたアタリの強さからカラーを判断していくと真鯛に違和感を与えないカラー(正解のカラー)に近づき、釣果アップに繋がります。
先程も述べたようにアタリの少ない日に小さなアタリでもアタリがあるからといってカラーチェンジをしないで釣り続けたい気持ちはわかりますが、今述べたことからすれば、それは負のスパイラルに陥る原因です。
アタリが弱い時は、似たカラーの中でいろいろ試してみてください。そして、アタリの質や強さが変わることを体感してみてください。そしたら真鯛がバイトしている光景も頭の中で想像出来るかも♪
長々と書きましたが、こんなことがあるんだなぁ〜っと意識して釣りをすると難しい季節でも釣果に繋がってスキルアップすること間違いないと思います。
それでは皆さま、良い釣りを♪
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