今江克隆のルアーニュースクラブR「2021年のロッドトレンドは!? カレイド・シリーズ最新情報を紹介」の巻 第1038回
2021年、今江克隆が求めるバスロッドとは?
さて、このように書いてしまうと、「カレイド・インスピラーレ」シリーズは、新素材か新工法でも出てこない限りこれにて完結、と受け取る方もいるかもしれない。
それは、現在のところまだない。
ナゼなら、2019年以前に発表した「インスピラーレ」数機種には、まだ若干の進化の余地があるからだ。そのアップデートは2022〜2023年を目標に開発を続けていくつもりだ。
ただ、「インスピラーレ」が熟成を高めるほどに、自分の中でずっと抑えてきた欲求が再び目覚め始めているのも事実である。
それは結局、誰もが扱いやすく、乗りこなしやすい最高級スポーツカーより、自分しか乗りこなせないとてつもなくエッジの効いた、一点突破のカリカリなチューニングカーに乗りたくなってしまう天邪鬼な自分の本質なのかもしれない。
だが、それにはもはや昔のレース仕様の量販車「ホモロゲーションカー」ではもはや満足はできない。最後は本物のF-1カーに乗りたいと思うのが男の子なのだ。

触った瞬間に、多くの人がドン引く覚悟で作った初のT700Gソリッド採用の「ハングマン」。同一ブランクスでベイトフィネス版とパワーフィネス版が存在する異端児だ
カレイド・シリーズで学んだロッド製作技術の一番尖がった部分から自分の好みだけを抽出し、一般ユーザーの評価など無視した突き抜けた竿を作ってみたい。
いつしか気が付けばトーナメントがコロナ禍で無くなったこの1年、来たる2021年の試合を想定し、数本の特異なロッド開発に勝手に没頭していた。
それは自ら作り出した最上級優等生「インスピラーレ」に対するアンチテーゼなのかもしれない。
トーナメント人生晩年に差し掛かった自分の、最後のワガママとして、もう一度自分だけの過激極まるロッドを作ってみたくなった。まるでコンバットスティック史上最高人気だったインスパイアに対し、敢えて東洋の覇者・テムジンが登場したように。
まだ正式発表でもなく、命名も、限定生産にするかも未決だが、2021年はもう一度、竿作りから“自分らしさ”の原点、戦士コンバットの原点に戻ってみようと思う。

まだ最終的なことは何も決まっていないが、自分のワガママを120%表現できたと思う2021年コンセプトロッド達。M40X&50Tをメインシャフトに使った「ブラックガゼル63」。33Tの高弾性ながらフルソリッドの強さと、80gの超軽量を実現した「ウッドペッカー510ULX」など、インスピラー レとは対照的な、使い手を選ぶエッジの尖りまくったランナップである
2021年、エバーグリーン・バスロッドの新機種に関する詳細な個別解説」はコチラを参考に!
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