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今江克隆のルアーニュースクラブR「令和の大進化!ギル型ルアーの新提案!!ミニーを紹介」の巻 第1035回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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ギル型ルアーのクランク的な使い方は”釣れる”

さて、ここまで「ギルロイドベビー」について「ギルロイドJr.」との違いを書いてきたが、1年以上「ギルベビ」を使っていて感じたことは、「ギル型ルアーのクランク的な使い方もかなり釣れる」と言う事実である。

どうしてもビッグベイト的使い方にコダワってしまいそうなギル型ルアーだが、「ギルベビ」の岩場やフラットを這わすような早巻きは事実かなり効果的だった。

だが、昨年8月の大渡ダムでのロケで痛感したのは、「ギルベビ」の早巻きがハマりかけたのだが、ジャンプバレや抜き上げバレが連発したことだ。

大きく平面の多いルアーだけにボディへのアタックが多く、ゆえに外掛りで泣きの4連続バラシを経験した。

この経験から、「ギルベビ」をもっと単純に「巻きに特化」してみたくなった。

もちろん大渡ダムでの悔しさもあったが、「ギルベビ」に新たな可能性を見出したのは、その飛距離とフラットサイドゆえのクランクパワーに他ならない。

ここが最大のキモなのだが、基本的にフラットサイドクランクの拡販パワーは最強だが、最大の弱点がフラットゆえ風に弱く飛ばないことだ。それがリップ付きのフラットのジョイントルアーになると、さらに致命的に飛ばない…。

ところが「ギルベビ」は小型化したうえにフラットでジョイントなのに抜群に飛ぶルアーである。

その理由がまるで「狸の○○」のように最後方に位置するブーツテールの効果である。

巨大な樹脂の塊とも言えるブーツテールの質量は、キャスト時に最後方に位置することで、ルアーを空中で引っ張る牽引車のような役目を果たしてくれる。

ボディ最後方に位置する巨大な樹脂の塊、この塊が飛行姿勢とアクションに大きな影響を与える。同時にサイズに対し極めて大きな フックが装着されているのも特徴だ

試しにギルロイド全機種にオプション装備のフラットテールに換装して投げ比べれば、フラットテールだと回転が激しく、スライスも強く出る。

何より逆風時の飛距離差は歴然であることが分かるはずだ。

同時にブーツテールは、フラットなルアーにありがちな回転するようなバタバタアクションをテール抵抗で相殺し、極めてハイピッチなウォブリングに変換する。

試しに「ギルベビ」のフラットテール換装時とブーツテール換装時のアクションの違いを見てみるとその差も一目瞭然だ。

「ミニー」登場!

この「ギルベビ」の巻きアクションが抜群に良いこと、そしてブーツテールゆえの抜群の飛距離が、シリーズ最小の巻き特化型ギルロイド末弟「ミニー」誕生へと繋がった。

冒頭のギルロイド4兄弟の正体、2021年春デビューの末弟「ギルロイドミニー」。ギルベビの「巻き能力」を更に特化したギル型フラットサイドクランクである

「ギルロイドミニー」のボディ全長は、アイアローよりも小さいほどで、実際に手に取ると誰もが「ちっさ!」と声が出てしまうほどの小ささ(大きさ)である。

写真以上に実物のミニマムさに誰もが驚くギルロイドミニー。フラットでジョイントにもかかわらず、抜群の飛距離と前後駆動のパワー が最大の武器だ。

しかし、その小ささに相反する抜群のキャスタビリティ、そしてリップとブーツテールのまさに「前後駆動」とも言える相乗効果が生み出すハイピッチウォブリングは、基盤リップのフラットサイドクランクにも全く引けをとらないパワーと回転の速さだ。

ギルロイドの産みの親、長井との実釣対決テストでは抜群の完成度。この小ささで、フラットサイドで、スーパースティード66Mでもスーパースタ リオン71Hでも使えるキャスタビリティーが素晴らしい。

「ギルロイドベビー」で切り開いた新たな「本格ギル型巻きルアー」の可能性…「ギルロイドミニー」は、驚くほど小さなボディに、ギルロイド3兄弟で培った強力無比なビッグベイトのDNAも秘めた、イマカツ的ニュータイプの「ギル型フラットサイドクランク」です。

豪雪の中でのテストだったが、結果は予想以上。リップ換装式で50cmダイバーと1mダイバーの使い分けが可能。巻きの能力はもちろんだが、スポーンシーズン、サイトフィッシングの究極最終兵器になることは間違いない

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