ジギングからテンヤまで、タチウオを得意ジャンルのひとつとするジャッカルプラスタッフ・吉岡進さん。
前回はジャッカルのメタルジグ「アンチョビメタル」シリーズ、4タイプの使いどころを紹介してみました。
そして今回はロッド。アンチョビドライバーEXTRO(エクストロ)について紹介します。
出典:ジャッカル
アンチョビドライバーEXTRO
アンチョビドライバーには以下の3機種があります。
Name | Length(ft) | Power | Lure(g) | Line | 継数 | Price |
ADXT-C60UL | 6’0″ | ULTRA LIGHT | MAX 130g | MAX PE 1.5号 | 1 | ¥31,000(本体価格) |
ADXT-C66L | 6’6″ | LIGHT | MAX 160g | MAX PE 1.5号 | 2 | ¥31,500(本体価格) |
ADXT-C70ML | 7’0″ | MEDIUM LIGHT | MAX 200g | MAX PE 1.5号 | 2 | ¥32,000(本体価格) |
スペックは上記の通りで、超カンタンにいうと
60ULは特に浅場で軽量ジグをテクニカルに操作しやすいロッド。
66Lはオールマイティーに使える応用範囲の広い機種。
そして70MLはレングスを活かしたロングフォールでタチウオを誘うロッドとなっています。
そもそもEXTRO(エクストロ)とは非常に細身でありながら驚異的なしなやかさと粘りを持つブランクス。
感度と剛性を併せ持ち、タチウオロッドやタイラバロッドに採用されています。
エクストロにはエクストロ-Sとエクストロ-Tの2種があり、Sはソリッド、Tはチューブラーを意味します。
エクストロSはメインのカーボン素材を包むようにカーボンを巻き、ソリッド特有のしなやかさや食い込ませやすさを活かしながらより剛性をアップした設計。
そしてエクストロ-Tはアンチョビドライバーエクストロ3機種ともに採用されている、超肉厚チューブラー。
チューブラーロッド作成時の中空を作るマンドレル(芯材)が非常に細く、そこにカーボンプリプレグ(簡単にいうとカーボン繊維を固めたシートです)を非常に肉厚に巻いて作られ、細身な見た目とは裏腹に強烈なトルクと感度を併せ持つというわけです。
スローの食わせが得意で実はオールラウンダーの70ML
そんなわけで基本的にはアンチョビドライバーは3機種とも感度がよくて、想像の遥か上をいく粘り強さが特徴になってきます。
さて、吉岡さんも3機種を状況に応じて用いるのですが、特によく用いるのが自身が監修したアンチョビドライバーエクストロ70ML。
3機種の中で最長、スローに誘い上げて滞空時間の長いフォールで食わせられる機種です。
まず、しなやかさを持つ反発力を抑えた設計で、ジャークなどのアクションを入れた時にジグを飛ばし過ぎない。
現代のタチウオジギングではジグが横に大きく動く移動距離を抑えるのが有効なシーンが多く、タチウオからすれば的が絞りやすいことでミスバイトも減り、鋭い歯でのラインブレイクも防いでくれます
「渋い時ほどスローな誘いというのは有効ですし、また大型を狙っていきたい時も速い誘いに先にジャレつく小型を避けて釣れる確率が高いです。大きな誘い上げと長く見せられるフォールを演出できるのが70ML」
そう話す吉岡さん。そしてロングロッドにおいて、ジグを楽に動かせることだけを求めると張りが強過ぎるロッドとなり、結果ジグが跳ね過ぎる。
そのためティップからベリーにかけては適度にパワーを落としたしなやかな設計。かつエクストロの恩恵もあり、掛かってからのトルクもある絶妙なロッドとなっています。
ジグを飛ばさずにスローで誘う釣りが効果的な時にはぜひ投入したいロッド。
そして、オールマイティーにも使えるって魅力も持ち合わせているのです。
ロングフォール用のロッドのように思えますが、ロッドの角度を寝かし気味にするとワンピッチにも対応しちゃう!
適度にパワーを落とした設計にしたことで、そのベリーからティップのしなやかさにより軽い力でジグを飛ばさずにワンピッチできるのです。
また使用ジグのウエイトが軽く、かつ、よりジグの動きを抑えたい時などはULアクションのアンチョビドライバー60ULを用います。
よくあるパターンとしては、ある程度なんでもこなせる70MLから使用してみて、より動かさない展開に反応がよければさらに動きを抑えられる60ULで…というもの。
とはいえ重過ぎるジグでは60ULのよさが活かされないため、そのあたりは動きだけでなくそのフィールドで使用するジグも加味して選択しましょう!
ちなみにタチウオ釣りで全国を飛び回っている吉岡さんらしく70MLは全国のタチウオフィールドで、季節を問わず使いやすいような設計にしているそうです。