ジャッカル・ソルトプロスタッフ吉岡進さんに、タチウオジギングに高実績のアンチョビメタルシリーズの使いどころを聞いてみました。
吉岡 進(Susumu Yoshioka) プロフィール
「アンチョビメタル」シリーズはアンチョビメタルTYPE-ZERO、TYPE-Ⅰ、TYPE-Ⅱ、TYPE-Ⅲの4種があります。
出典:ジャッカル
以前にその特徴は解説してきました。今回は具体的な使いどころを解説!
あらゆる状況に適し、扱いやすいTYPE-ZERO
まず、どんなジグを投入すればいいの?といった時にオススメなのがアンチョビメタルTYPE-ZERO。
ほかの3タイプがあるアクションにより特化したものであるのに対し、ゼロはその中間という位置づけ。
・クセが少なく幅広いシチュエーションに対応
・その日の様子を見るのにも向く
そんな特徴があるのは前回記事でも触れた通り。その日の基準作りをこなしてくれるのがタイプゼロ。
「適度な水受けでフォールではパラパラパラッ…という大きくスライドするわけでなく、かといってストーンと落ちるわけでもないアクションですね。フラッシング効果がありつつも、派手に誘い過ぎない感じです。ワンピッチジャークで上に移動する時は比較的バタバタッと暴れるアクションでアピールしますね」
万能タイプのタイプゼロ、ビギナーにはもちろん、初めての場所でパターンがいまいち分からない場合には先発として使うことも多いそうだ。
活性の高い個体を効率よく狙っていくタイプⅠ
続いてはアンチョビメタルタイプⅠ。吉岡さん的にはこちらも先発で使用することが多いという。
「タチウオはその日によって機嫌が全然違う時があります。前日釣れていたのがパタリと…ということも。そんなご機嫌なのか不機嫌なのか分からない時、アクションの振り幅自体は小さく、フォールではストーンと直線的に落ちるタイプⅠを入れて、スピードで騙して効率的に釣る」
これで反応がよければ比較的食い気があると判断できるし、そうでないなら誘いをスローダウンさせる。
いきなりスローな釣りを展開すると釣れたとしても効率が悪くなるのが一点と、その日の食いダナの中でより濃い反応がどこかを把握しづらくなるそうだ。
朝イチなど効率的に活性の高い個体を狙いつつ、その日の濃いレンジを探るのに適するのがタイプⅠ。
そのため、基本的に速めのワンピッチジャーク。これに時折ワンピッチのスピードを落としてあげるのも効果的だという。
狭いレンジで食わせるタイプⅡ
タチウオに追い気がない、食うレンジが狭い上に速いアクションには反応が乏しい時に投入したいのがタイプⅡ。
「タイプⅡはフォールが特徴的で、ヒラヒラと滞空時間が長く振り幅の大きいフォールをします。スロー系のアプローチに向いていて、タナが絞れたけれど狭いって時にもイイですね。その狭い範囲の中で長く見せられるのが魅力ですね」
センターに重心を設けた左右非対称ボディ。水を受けて水平姿勢からバランスを崩してヒラヒラと落ちるタチウオの好きなアクションを演出できるという。
そのため、同じワンピッチでもジャーク幅はやや大きく、ゆっくりとジグのウエイトを感じながら行いフォールさせる時は若干テンションを抜いてあげるとよいフォールアクションが出せるそうだ。
静と動のメリハリで誘うタイプⅢ
アンチョビメタルTYPE-Ⅲは角のない表面がでアクションをしない誘いというのが特徴。
「円柱のようなスリムシルエットのため水を切るので、誘い上げではロッドアクションをしていてもあまり動きません。ス~ッと上に動いて、フォールでもテンションをかけているとス~ッと落ちていきます。直線的な上下という感じで水押しは弱いのですが、メチャクチャタフな状況ではコレが結構効いたりします」
基本的には弱い波動で活性の低いタチウオを誘うジグだと話す吉岡さん。
そしてもうひとつが静と動、緩急で誘えるのもタイプⅢの魅力だと続ける。
「フォールの時にテンションを緩めて上げるとスライドフォールします。テンションフォールでは誘い上げもフォールも直線的なのですが、テンションを抜いたフォールではスライドフォール。これをうまく組み合わせると途端に反応することも多いですね。上下だけに動いていたタイプⅢが、突然スゥ~ッとスライドフォールとスイッチが入るのだと思います」
ということでアクションの肝はラインテンション。上下に動きの少ないアクションならテンションを張り気味に、フォールでスライドさせるなら若干フォール時にラインスラックを出すのがポイントとなります。