今江克隆のルアーニュースクラブR「ベイトフィネス用リール!メンテとチューンの基礎と最重要ポイントを紹介」の巻 第1027回
グリス抜きとパーツクリーナー
まずはAbuのリールでよく耳にするのが、新品を購入した際、内部のグリスが染み出すほどコッテリ過ぎて「グリス抜き」なる処置をすべきかどうかで悩む…とのこと。
Abuのリールのような世界市場が主力の海外製品の場合、環境の異なるマーケットで販売され、また店頭等での製品在庫期間が長くなることも考慮し、内部パーツの保護のため意図的にコッテリのグリスを塗布しているのが現状だ。
自分はデフォルトでも過去一度も気にしたことはないが、これが特にすぐ使う場合に問題視されることがある。
コッテリの不具合としては、ハンドルが重く感じたり、グリスが夏の雨などで乳化し、ベアリングやドラグなどに流れ込むと著しく回転が悪くなったりすることだ。
そこで分解に慣れている人なら自分で完全分解してパーツクリーナーで脱脂洗浄、適量のグリス塗布もできるが、絶対に「カバーを外した状態」だけでパーツクリーナーでギア洗浄するのはNGだ。
これをするとグリスがドラグに染み込んでドラグが馬鹿になってしまう。
また、パーツクリーナーも、ホームセンター等で購入できるモノは脱脂力は強いが、内部プラスチックパーツの割れ破損の原因になるため、ZPIの「F-0」など、専用のモノを使用することが重要だ。
分解が苦手なら専門店(「擬似餌屋」等のオーバーホール請負ショップ等)に任せるか、そのままデフォで使っていれば自然に馴染むのを待つ方がよいだろう。
自分は後者で、今のところ問題はない。
次ページでは、気になる「ベアリング」と「オイル」について解説!
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