【知っているだけで釣果に差が】アジングで目にすることの多い「潮目」の探し方や有効性などを家邊克己が詳しく解説!
アジングで目にすることも多い、”潮目”。
”局所的な表面の流れによる収束線、多くは潮境が海面に現れたもの”とウィキペディアでは記されています。
これは海流のような大きい流れのことで、僕らが言っている潮目とは港内で起こるもっと小さなものです。
今回は普段アジングをする際に狙い目である、”潮目”を解説していきます。
家邊克己 Yabe Katsumi プロフィール
潮目とは餌が溜まる場所
例えば、船の下に良く魚が溜まることがあります。これは一般的に船の影(シェード)があるからだと言われておりますが、僕はそう考えていません。
アジなどの魚がそこに居る理由は、そこに餌があるからです。
暗いからそこに居るということはアジにとって全く意味がなく、それならば全ての船の下にアジが居ないといけない話になります。
実際、同じ場所でも居る船と居ない船がある訳で、シェードだからという理由は成り立たちません。
では、なぜ船にアジや他の魚が溜まるのかを考えると、そこには船の底の形状が影響していると考えられます。
魚が溜まる船は得てして漁船のような船が多く、プレジャーボートのような形状の船にはあまり溜まっているのを見たことがありません。
恐らくその原因というのは、船の底にあるキールが関係しているのではと推測しています。
キールとは船の背骨のようなもの。船底に突き出している部分で、漁船などはそれが大きく船から出ています。
風が当たる側の船ベリに当たった潮が、船の側面の形状に沿って沈んでいき船底が平らならそのまま横に流れて行くと思います。
ですが、キールの部分に当たることによって、水流の方向性が変わり下に沈むようになります。
よって、船底にプランクトンなどが溜まり、そこにアジなどの魚が溜まるのではないかと僕は考えます。
このように僕らのいう潮目とは、定義と違って餌の溜まる所と考えていただいた方が分かり易いです。
風により流れが生じることで、アジの溜まる場所が決まっていきます。ですので、文頭のような、沖の速い流れの中に起こるようなものではありません。
潮目の見つけ方
では、そのような場所をどうやって見つけるのか。
モチロン、僕らが釣っているポイント全てに述べた場所があるわけではありません。
もし有ればそこは最高のポイントで、例えアジが居なくとも、アジが入ってくれば釣れる確率も上がります。
普段から言うように、アジが釣れない場合やアジの密度が薄い時は、段々ジグヘッドのウエイトを軽くして、一定のレンジ(深さ)をできるだけ長い間キープすることが大切ですが、潮目を探す場合も手順は同じ。
軽いジグヘッドだと緩い潮の流れでも流されるので、潮目を探すのに役立ちます。
ラインテンションを張ってジグヘッドの重さを感じながら、潮の中を釣っていると突然ジグヘッドの重さが変わる場所が出てきます。
重さが重く感じたり、軽く無くなったように感じたり、またトィッチをした時に”アレっ何か変”と思う場所が全て潮目です。
僕たちは”ヨレ”と呼んでますが、そんな場所が何ヵ所もある場合もあれば全くない場所もあります。
上の層は全く何も感じないのに、少し深くすると突然現れたり、逆に浅くした時に現れたりすれば消えることもあります。
それは潮と潮がぶつかっているので、真正面からぶつかるケースも斜めからぶつかるケースもあります。
ぶつかった瞬間に流れによる抵抗が変わるので、それがジグヘッドの重さの変化になって、その辺りの深さを変えながら釣っているとトィッチした時に抵抗が変わる場所が出てきます。それがヨレなのです。
ですから、釣れない時には常にジグヘッドの重さに集中し、そのような変化の場所がないのかを探すわけです。
潮が綺麗に流れていてもぶつかる流れがなければ、プランクトンが溜まる場所がありませんので、アジもそこに留まる理由がなく、通りすがりで釣れたりするだけになります。
前述したように、灯りがあってアジが寄ってきてもプランクトンが溜まっていなければ、アジが止まる理由がなく、直ぐに移動してしまいます。
潮目が重要な理由はそういうことです。
簡単に移動してしまう潮目
潮目にはアジが溜まるので、1匹釣れたら何匹も釣れます。
ただ、潮目は同じ場所にあり続ける訳ではなく、潮や風による流れだったりするので、力の弱強で場所は簡単に変わります。
簡単に説明すると、右から流れるAという潮と左から流れるBという潮がぶつかって合わさった力によってヨレの位置が決まります。
ですので、Aの力が弱まるとヨレはAよりに浮くことになります。
モチロン潮の考え方はこんな単純ではなく、ぶつかった潮は上にも下にもいくわけです。
それをジグヘッドの重さだけで見つけることは難しいので、単純に沈む潮だけを考えているのです。
今のプランクトンパターンのアジングは、このヨレの存在は切っても切れません。
アジが小魚を追いかけるベイトパターンの場合は、このヨレなど気にしないで地形変化でアジがベイトを追い込みやすい場所がポイント。
ですが、プランクトンは潮によって流されるので、潮の動きが非常に重要。
その変化を常に気にする必要があります。今のアジングはその様にヨレの存在が重要で、極端な時は入れ食いなのに、1m横に動くだけで1匹も釣れないということも結構起こります。
ですから、釣りをしている間は、釣れなければジグヘッドの重さの変化に集中する必要があります。
この様にアジングにおいて潮目(ヨレ)が如何に重要なのかをお分かりいただけたでしょうか?
潮目(ヨレ)を意識してアジングをしていただきますと、よりアジングの面白さが分かってくると思います。
次のブログではジグヘッドの操作から釣り方まで、僕の考え方をご紹介します。
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