【潮/風/正確なキャストがキモ】家邊克己がアジングで定着してる王道パターン「プランクトンパターン」を語る!
今のアジングは、プランクトンパターンを抜きにしては語れないくらい、どこに行ってもプランクトンしか食べていないアジが数多くいる。
プランクトンパターンにとって、潮と風は非常に重要な要因でこれによりポイントが形成されてしまうので、潮の動きや風向きを考える必要もあります。
ということは、釣りの技術を磨くよりも重要なことだと言えます。
これからアジングを始めようとされる皆様は、まずはこのことを理解していただき、ポイントの見方見極め方を覚えてもらい、投げることの重要性コントロールの必要性を知ってもらいたいと思います。
家邊克己 Yabe Katsumi プロフィール
プランクトンとは?
10年くらい前までは、アジの餌はイワシなどの小魚をメインで食べていましたが、段々プランクトンが海に増えて富栄養化し、アジのメインベイトは小魚からプランクトンに変わっていきました。
もちろん10年くらい前にも、プランクトンを食べてはいました。
それは冬の厳寒期に小魚がいなくなり、食べるものがなくなったアジがプランクトンを食べていたということです。
その当時はそれをアミパターンと呼び、それは難しいとされてきました。その理由は後で述べますが、プランクトンパターンがない訳ではありませんでした。
このプランクトンですが、定義は泳がないものということで、プランクトンというと小さなものを僕たちは想像してしまいます。
自分で泳がないものと言うと結構な大きさまで入り、カッパえびせんの原料で磯釣りなんかの餌として有名なオキアミなどもプランクトンに入ります。
プランクトンの元は山の腐葉土。
それが大雨が降ると山から流され川に入り、海に流れ込みます。
近年山が針葉樹ばかりになって痩せてしまい、保水力がなくなったので一気に雨水が流れるようになりました。
また、ゲリラ豪雨なども増えて大量に流れこむようになってしまいました。
このような植物性プランクトンを食べているのが動物性プランクトンで、それを食べるのがアジ等魚達ということになります。
もちろんアジ達も植物性プランクトンを食べない訳ではなく、どちらにしてもそのように動かないものを食べているのは確かなこと。
それをメインに食べているアジを釣っている僕らは何を考えて狙えばいいかということになります。
キャスト性能が求められるプランクトンパターン
そこで定義に戻ると、プランクトンとは自分で泳がないということで、移動は全て風と潮によるものになります。
即ち風に吹かれ流され潮に乗ってどこかに流されるということになるので、風と潮を知ることで、そのプランクトンの行く先、即ちアジの溜まる場所を我々は知ることができます。
アジのいる場所とポイントが分かり、そこに投げ込むことができれば、アジが釣れるという訳です。
ですから、正確な投入をする必要があります。
僕がアジングセミナーなどで投げることの重要性を何回も何回も言ってきているのはこのため。
どのようなスポーツであっても遊びであっても言い方は違えど、練習は必要。
例えば野球をやるにも素振りやキャッチボールは必携で、今流行のキャンプでもテントの張り方など色々練習が必要な訳です。
釣りだけが何もせず、最初からできる訳が無いのです。しかし、投げる練習は少しで大丈夫です。
投げる練習というと大変そうに思えますが飛距離は関係ありません。
大体同じ所に投げれるようになることです。
プランクトンパターンの場合、1匹釣れた所に何尾も固まっている訳ですから、同じ所に投げ込めば釣れる確率は上がります。
ですが、違う場所に投げてしまうと極端に確率が下がります。特に夜がメインの釣りになるので、投げ込む先が見えません。
自分の感と技術が頼りになるので、コントロールが必要になります。
投げ方は簡単で30分くらい練習をしていただければ大体できるようになります。
もしキャスト練習方法がわからない方はもう少しで、弊社のHPで練習方法の動画をアップしますので、それを見ていただければ大丈夫だと思います。
プランクトンパターンで潮と風が重要な理由
プランクトンパターンの場合、なぜ潮と風が重要かと申しますと、風は流れを起こします。
得てして潮の流れと反対方向から吹くことが多く、そうすると風と潮がぶつかるとそこに潮目ができます。
そういう条件だと潮目は、港内の地形変化に絡まり色々な所にできるのですが、潮目ができるとそこには沈む潮と浮き上がる潮ができます。
表層ですから、浮き上がる潮は関係なく沈む潮だけ考えればいいのです。
その沈む潮に乗り、プランクトンは引き込まれていきます。
沈む潮はぶつかる潮の力により、沈む深さが決まりそこにプランクトンが溜まり、ポイントができる訳です。
しかし、これは風と潮の強さによって決まったポイント。
どちらかの力が変われば、そのポイントは移動してしまうのです。
これをよく頭に入れとかないと条件が変わったのに、いつまでもいない場所を釣ることになります。
もちろん、潮目は風と潮だけではなく潮と潮のぶつかりの場合もあります。
片潮でも堤防などの障害物にぶつかった場合には、跳ね返った潮に本来の潮がぶつかり潮目ができます。
このように色々なパターンで潮目はできるのですが、要するにプランクトンの溜まる場所に入ってアジは餌を食べるのであり、そこを見つけることがアジを釣る近道になります。
潮目はどうやって見つける?
では潮目の見つけ方について解説していきます。
これはジグヘッドの重さの変化で見つけるのだと今まで色々な所で語ったり言ったりしてきました。
それが分からないと言われる方がかなり居られるので、もう少し詳しく説明します。
まず重要なのはジグヘッドまでのラインが張れているかというところです。
これが意外とできていない人が多く、ラインが張っていないといくら感じようと思ってもジグヘッドの重さは感じることができません。
投げる際の基本は、潮上風上に向かって投げる訳ですが、投げてみないと当然潮上は分かりません。
見方としては正面に投げて数カウントして、ラインを張ってジグヘッドの位置を確認したら右に行っているか左に行っているかは分かると思います。
ラインを張っているのに重さを感じることができなければ、潮が手前に突いてきているのです。
このように、最初潮がどう動いているのかを知ることで、最初の投入点や立ち位置を考えることができます。
風と潮が逆の場合も結構ありますが、その場合は風上に投げてください。
それは風下に向かって投げると風にラインが取られてしまい、飛距離はでてもラインが全て風に押されてしまうので岸の方に押し付けられてしまいます。
ですから、風上に投入しロッドも風上に向けるようにして構えるのが基本。
今はジグヘッドの重さの変化の知り方ですので、風は考えずに潮と潮のぶつかりだけの潮目を考えます。
潮上に投げる訳ですから、ラインを張ってもジグヘッドは潮に乗るのでロッドに重さは伝わり難く、妙な軽さしか感じないと思います。
それで潮にしっかり乗っているのでイイ訳です。
潮目を感じるためにはジグヘッドのウエイトが肝心
問題はその後、感覚を頼りにジグヘッド重さが急にハッキリとした重さになって感じるところがあります。
そこが潮の向きが変わる瞬間なので、潮目になる訳なのです。
要は釣りをしていて常に潮の重さ(ジグヘッドの重さ)を感じ、その変化を意識していたら誰でも分かります。
ただ潮の速さは様々ですから、速い流れなら重いジグヘッドでも流されますが、潮が緩ければ流されないので分からないということになります。
ですから、適正なジグヘッドを使っていただく必要があります。最近、軽量ジグヘッドを使うことが多くなってきています。
潮目にプランクトンが溜まって塊になるとその中にアジは入り、その中を口を開けて泳いで餌を食べます。
その際、アジの数が多ければワームがその塊の中を速く通過しても、アジは見つけてくれます。
しかし、アジの数が少ないと見つけてくれず、スルーされてしまいます。
そこで、ジグヘッドの重さを軽くすることで、ゆっくりと通過させることができてアジが見つけてくれる確率が上がるのです。
ですから、釣れなければジグヘッドを軽くするもは、そういう意味なのです。
このように潮目にアジがたまる以上、そこに繰り返し投げる必要があるので、キャスティングのコントロールは今のアジングにおいて非常に重要な作業になるのです。
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