リザード系と同様、どちらかといえば日本ではあまり馴染みの薄いネズミを模したラット系ルアー。本場アメリカでは一般的に用いられるルアーだが、所変われば品変わるというべきか、日本ではあまり定着してこなかった。
しかし、今年は何かが違う。そう感じているのは筆者だけではないはず。すでに昨年から大型のラット系ルアーがブームの兆しを見せており、ショップにも常時、陳列されるまでになっている。
そんなラット系の中でも最近特に話題沸騰中なのが、小型のソフトルアーである「クリッタータックル・野良ネズミ(ティムコ)」だ。
出典:ティムコ
野良ネズミが釣れるヒミツはマテリアルにアリ!
野良ネズミは2016年春にティムコから発売された表層系(俗にいう虫系)のソフトベイト。ネズミを象ったボディと長いテールが、まさにネズミそのもの!とった印象。
最大の特長はボディを構築する素材にある。一般的な虫系ソフトベイトは比較的柔らかなワーム素材を採用していることが多く、浮力面はまだしも強度面においては、いささか心もとないと感じることもある。そんな虫系ワームの弱点ともいうべき点を克復したのが、この野良ネズミだ。
野良ネズミのボディには高い強度と浮力を兼ね備えたエラストマー素材が採用されている。これにより、長期間の使用にも耐えうる高い耐久性能と、オーバーハングの最奥へも簡単に滑り込ませることができる高いスキッピング性を実現している。
さらに、虫系はどちらかというと一点でネチネチと誘うイメージが強いが、野良ネズミはまるでペンシルベイトのドッグウォークのようにクイックな首振りアクションを見せる。オーバーハングの最奥でいきなりこのアクションを見せられたら、バスもバイトせずにはいられないだろう。
サイズ | ウエイト | 入り数 |
88mm | 4g | 3個 |
発売から約1年が経過した野良ネズミだが、2017年の虫パターン到来に合わせ、現在爆発的な人気を呼んでいる。特にTwitterなどのSNSを中心に話題を集めており(野良ネズミで検索するとスゴイ数の投稿が確認できる)、関東はもちろん全国的に品薄状態が続いているほどの人気ぶりだ。
人気の理由は、間違いなく使いやすさと耐久性の高さ、そして何より釣れる!というところだろう。これに表層系の面白さが絡み合うことで、野良ネズミ祭がヒートアップしているように感じる。