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【レイドジャパン開発よもやま話】第6回:釣れるリズムになっていくバズベイト「MASTERBLASTER(マスタブラスタ)」

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浮き上がりやすい!

カバー際に投げ込むバズベイトにおいて、“着水直後の立ち上がりがもっともバイトを得やすい瞬間”と言えます。

MASTERBLASTERは前述の通り、水受け面を設けた重心分散型幅広ヘッドデザインとやや大きめに設計したペラの回転によるW揚力効果で着水直後から気持ちよく浮上します。もっともバイトを得やすい着水直後を逃さないバズベイトに仕上げています。

これらによって最適なリズムを組み立て釣りの効率をUP、結果的に釣果を高めることにつなげていますが、もちろんMASTERBLASTERはただ基本性能が高いだけのバズベイトではありません。ちゃんとバズベイトの釣れる要素のひとつ「サウンド」と、そしてもうひとつの隠れたキモ「抵抗感(水押し)」も詰め込んでいます。

 

“ワシャワシャ”サウンド

MASTERBLASTERには、ペラの回転時に起きる金属同士の摩擦から発される上質な「ワシャワシャサウンド」を開封直後から奏でるよう特殊なサウンドシステムを搭載させています。

 

これは、良く釣れる(と感じる育成後の)バズベイトのサウンドを解析する中で「ワシャワシャ」という柔らかい音質に着目し、効率的にワシャワシャサウンドを発するには…?という発想から生まれたシステムです。

狙いのサウンドを発するには、接触する互いの金属パーツが軟質である必要があります。よって、Φ1.4mmの極太ワイヤの上にアルミ製のパイプを被せ、アルミ製ペラとアルミ製パイプを擦らせることでMASTERBLASTER特有の軟質ワシャワシャサウンドを生み出しています。

 

また、ペラの厚みやサイズ・材質・形状についてもあらゆるサンプルを作成し検証しました。

 

ペラの材質にはアルミの他、青銅や真鍮、ステンレスなどでもテストを行ったのですが、比重が高すぎて回転によるブレ(遠心力)が大きくなってしまったり浮上性に問題を生じたため、軟質かつ総合的にバランスに優れたアルミを採用しています。

 

厳密にはアルマイト処理を施したブラックペラと、メッキ処理を施したシルバー/ゴールドペラとでも音質に違いがありますが、どちらも上質なワシャワシャサウンドを発します。さらにシルバー/ゴールドペラの場合、表面のメッキ層がワシャワシャの中に硬質な「キュルキュル音」をもたらし複合的なサウンドを奏でます。

MASTERBLASTERは開封直後から長年使い込んだような魅力的なサウンドを発しますが、さらに使い込むことで極上のサウンドに仕上がります。このようにサウンドを育成する愉しみがあるのも、バズベイトの良さであり愛着がわく部分かと思います。

MASTERBLASTERが気持ちよくサウンドを奏でる速度がいわゆる「釣れるスピード」。水面を滑走しているMASTERBLASTERが突然水中に引きずり込まれるようなエキサイティングなバイトを体感してください。

 

抵抗感

バズベイトはとかく「サウンド」のみが注目されがちですが、レイドジャパンではペラが水を掻く際の「水押し」についても釣れるエレメントであると考えました。

金属同士の摩擦が大きいほどサウンドと同様に水押し(抵抗)も高まります。魅力的なサウンドを発するための機構は、同時にペラの回転により引き起こされる摩擦面積を広げることにも貢献しています。

MASTERBLASTERをリトリーブすれば、滑る(水から逃げる)のではなくしっかりと水を引っ掻いて泳ぐ抵抗感が感じ取れるはずです。「サウンド」と「水押し」のW効果によって水面下(カバー内)の魚に対ししっかりと存在をアピールできるバズベイトであることがご理解いただけるはずです。

MASTERBLASTERに込めたギミックは他にもまだまだありますが、すべてを語っては皆様の面白みを奪ってしまいますので今回はここまでにさせていただきます。

バイト効率を極限まで追求したバズベイトというルアーが持つ力を発揮するには“とにかくカバーを撃ち尽くすこと”。広範囲に魚が散る秋はバズベイトが更に威力を増す季節でもあります。

ぜひ、MASTERBLASTERをキャストしてレイドジャパンが込めたバズベイトへの想いと、およそ餌とは似ても似つかないようなこの金属の集合体に狂ったように魚が襲い掛かるバスフィッシングの真髄的な部分をご体感ください。

 

レイドジャパン(RAID JAPAN)

2011年設立、岡山県を拠点とするタックルメーカー。 ロッド「グラディエーター」シリーズをはじめ、各種バスルアーを輩出。 代表はカリスマアングラーとして知られる金森隆志氏。 「常に釣り人であれ。」という観念のもと、岸釣りのレベルとステイタスを押し上げるべく、現場主体で日々開発・研究を重ねている。
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