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ZPIプロスタッフ伊藤雄大が解説!今さら聞けないオフセットフックの選び方~基礎知識編その②&オススメフック4選~

寄稿:伊藤 雄大
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ワームフィッシングに欠かせないオフセットフック。

根掛りしづらく、特にカバーの釣りでは必須のアイテムだ。

前回はZPIプロスタッフ、伊藤雄大さんにナロー・ワイドゲイプのそれぞれの特徴を教わった。

今回はフックに秘められたショートバイト対策の秘密を聞いていく。

フックによるショートバイト対策

伊藤雄大プロ(以下雄大):「前回お話した通り、貫通力に優れたナローゲイプをフックセレクトの中心にして、ワームのボリューム的に問題がある場面ではワイドゲイプも使うのが私のスタイルです。

細身~普通くらいの太さのワームはほとんどナローゲイプのフックを使いますね。

ナローゲイプはバイトを感じてからすぐのフッキング、いわゆる即掛けとの相性はイマイチと言われてきましたが、近年は様々な工夫を凝らして即掛けにも対応できるフックが増えてきました。」

ナローゲイプでありながら、即掛けにも対応可能なフックがあるらしい。

確かにタフなフィールドではのんびりバスにワームを喰い込ませる余裕がないシチュエーションも多く、ワンバイトをいかに拾っていくかの勝負になりがちだ。

そんな場面で雄大さんが使用するというフックの特徴を見ていこう。

段差と角度

上が段差付き 下が角度付き

雄大:「フックを即掛けに対応させるためには大きく分けて二つの方法があります。

写真を見てもらうのが一番わかりやすいと思いますが、フックの中心線に対して、フックポイントの『角度を付ける』のと『段差を付ける』のがその方法です。

どちらの方法も、フックポイントがワームから出やすくなり即掛けへの対応力が増します。

この二つの方法にもそれぞれ特徴があるので、まずはわかりやすい段差から紹介していきましょう。」

段差を付ける

雄大:「ラインアイから最初に90度折れ曲がるクランク部分までの直線をフックの中心線として私は見ています。フックポイントの最後の直線と、この中心線に段差が付いている形状です。

この方法はフックをワイドゲイプ寄りの特性にする効果があり、シンプルにフックの飛び出す量を増やすことができます。

フックポイントをしっかりワームの中に隠しつつ、バイトには対応できるように考えられたナローとワイドの良いトコ取りの方法ですね。

バイトを感じてから少しだけ送り込んでフッキングするのにマッチしています。

カバー全般と相性の良いスタンダードなプランです。」

角度を付ける

雄大:「中心線に対して、フックポイントの直線が外向きになるように角度が付けられたタイプです。

リグのナチュラルな見た目を損なわないナロー形状をキープしつつ、ワームからフックが飛び出す早さを追求しています。

少しでも力が加わった時点でニョキっとフックポイントが出てくるので、違和感を感じた瞬間に即座にパッとアワセてもしっかりフッキングを決めていけます。」

僅かな力でフックポイントが飛び出す

雄大:「アシ等の草系カバーを丁寧に撃っていく場面や、オープンエリアの中層攻めでショートバイトが多発する状況では必須レベルの形状と言えます。」

段差と角度。二つの方法でショートバイト対策はバッチリできそうだ。

さて、二つの方法にデメリットはあるのだろうか?

雄大:「やっぱりアイとフックポイントがなるべく一直線上にあるデザインのフックのほうが貫通力と根掛り回避性能は上です。

段差や角度を付ければ付ける程、貫通力と引き換えに即掛け性能が手に入ると思って下さい。

ウッドカバー等の超厳しいカバーには段差/角度無し。通常のカバーは段差付き。草系中心のライトカバー~中層狙いには角度付き。

これがカバーの濃さに対しての私なりの使い分けで、この使い方なら根掛りに困る場面はほとんど無いはずです。」

前回からの話をまとめ

・ゲイプ幅はワームの太さに合わせてチョイスする

・即掛けしたい場面ではフックポイントの段差や角度が付いているタイプが有利

・カバーの濃さでフックを使い分ける

この三つが重要なポイントのようだ。この法則を基にフィールドでフックを選んでいるとのこと。

最後に雄大さん愛用のオススメフックを4種類紹介してもらった。

EZオフセット(ZPI)

ナロー寄りのゲイプに段差を付けた設計。

クセの無いオールマイティな味付けで、フィールドや場面を問わず使いやすい。

とりあえず初手はこのフックからスタートし、状況次第で他のフックに変えたりもします。

守備範囲が広いので、荷物を最小限に絞りたいオカッパリでも重宝しています。

バサーズSOSフック(ダイワ)

ナローゲイプ&段差/角度無しのデザインで、貫通力が最強です。

バスがワームをある程度くわえていてくれる状況ならこのフックにチェンジします。

スイープにアワセるだけでビッグバスの上顎にガッチリ刺さってくれます。

シルエットが綺麗にまとまるのでストレート系にも◎。

本気フック(ノガレス)

ナローゲイプ&角度付き。自分の中ではSOSフックの対極に位置するフックです。

即アワセとの相性が抜群に良く、ライトテキサスでのアシ撃ちで良く使います。

フリーリグやキャロみたいなラインスラックが多い釣りにも相性が良いです。

フッキングマスターモンスタークラス(ノガレス)

THEワイドゲイプって感じのフックです。

ヘビータックルで太さのあるワームに使います。

溶接リング付きのタイプもあり、ヒシモやカナダ藻へのパンチショットリグには必須のフックですね。

オフセットフックの基礎知識を雄大さんに教わった。

この知識をベースにロッドとの組み合わせを工夫するとさらなる釣果UPが見込めるらしい。これについてはまたの機会に紹介しよう。

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秋はヘビキャロ!リザーバー釣行

伊藤 雄大(Yudai Ito) プロフィール

オフィスZPI所属。アルカンセロッド&リールを駆使し、ハードルアーのみ使用可能なバストーナメントH-1グランプリ2019では参戦初年度から年間ランキング3位を獲得。エリアフィッシングでは絶対王者の異名を持ち、そこで培ったレンジコントロールを武器に様々な魚種を追いかけるプロアングラー。

ZPI(ジー・ピー・アイ) プロフィール

元々はカスタムチューンメーカーとして高い評価を受けていたZPI。2019年、ZPIは総合釣具メーカーへと生まれ変わった。元来の技術力の高さを生かしたリール「アルカンセ」を皮切りに、リールのみならずロッドもリリース。「アルカンセシリーズ」としてバスフィッシング界で新たな注目株となっている。また、偏光グラス「エアエピック」やフック「EZオフセット」など、分かりやすく使いやすい、それでいてハイスペックなアイテムをさらに拡大中。社名の由来は「Z Performance Technology Inc.」Z:究極の、Performance Technology:性能・技術、Inc.:会社。