シマノとジャッカルという2大メーカーのコラボが実現してから10年。
現在持ちうる先進技術を搭載して、アップロードし続けるポイズンシリーズの最高峰「ポイズンアルティマ」シリーズ。
ポイズンアルティマ【シマノ/ジャッカル】
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2020年9月、「ポイズンアルティマ」から5ピースモデルが登場。その全貌を改めて。
ポイズンアルティマに5ピースモデル
遂にデビューを果たした「ポイズンアルティマ 5ピース」。
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「ワンピースでは、考えられることのすべてをやり尽くした」それは、最高峰であるがゆえ。
「ポイズンアルティマ 5ピース」はマルチピースロッドの特性を活かし、1ピースロッドでは実現できなかった、研ぎ澄まされた感度と新たなる調子を追求した先鋭的5ピースモデル。
5セクションそれぞれに拘りが
シマノのロッドはオーバーラップを減らすため、カーボンシートの内層と外層をテープ状のカーボン素材で逆斜め方向に締め上げて成型。
これがスパイラルXコアなどの基本構造であり、さらにその最外層をX状に巻き上げたのがハイパワーXと呼ばれる強化構造。
UBD(アルティメット・ブランクス・デザイン)は必要な材料だけを必要な部分に配置するテクノロジーで、これによってリニアな調子作りが可能になり、軽さ、感度、パワーとも飛躍的に向上する効果が。
しかし、1ピースロッドだとどうしても全体にX構造を採り入れているため、部分的に“強すぎる箇所”が存在するという側面も。
ブランクスを強化する主な目的は、「ネジレ」と「つぶれ」の抑制。ポイズンアルティマ5ピースモデルには、ブランクスを分断し、それぞれのピースから過剰な部分を省き、さらに軽さと緻密な調子を実現した新構造「マルチピースUBD」を採用。
ネジレを抑えたいティップ部分にはハイパワーXのみを採用。つぶれを防ぎたいバット部にはスパイラルXのみといったように、適材適所の構造が組み合わされ、必要な剛性を維持しつつ、従来設計を超越する持ち軽さと振り軽さを実現したロッドに。
各セクションの特長
構造上つぶれにくいティップには、「ハイパワーX」のみを搭載して、軽さを重視。
ベリー部にはスパイラルXコアとハイパワーXでネジレとつぶれの両方を強化。
径が太くなりネジレ剛性が増す3番節、太径でネジレにくいバット部分には、ハイパワーXは搭載せず、つぶれに強いスパイラルXコアのみを採用。
1610M-5、1610MH-5にはトライアングルシェイプのフルカーボンモノコック。
266L-5にはカーボンモノコック+カーボンシェルグリップを採用。
約5%の慣性モーメント軽減を達成
強さと軽さの両立。
特に“軽さ”という面に着目、従来のUBD(アルティメットブランクスデザイン)構造のロッドの各ブランクス部分(#1~#4相当)を100%とした場合の、マルチピースUBDの重量比較してみると、構造変更のない#2以外はすべてのピースにおいて軽量化され、特に#1の重量が大きく減少。
物体が持っている運動を持続しようとする力「慣性モーメント」は、数字が大きければ大きいほど動き出しに大きな力が必要。今回の軽量化によって、トータルで従来比約5%の慣性モーメント軽減を達成。
各節重量比較
1610M | 従来UBD | マルチピースUBD | 差 |
---|---|---|---|
#1 | 100% | 88% | -12% |
#2 | 100% | 100% | 0% |
#3 | 100% | 96.4% | -3.6% |
#4 | 100% | 97.8% | -2.2% |
トータル | 100% | 97% | -3% |
266-L | 従来UBD | マルチピースUBD | 差 |
---|---|---|---|
#1 | 100% | 91.6% | -8.4% |
#2 | 100% | 100% | 0% |
#3 | 100% | 94.9% | -5.1% |
#4 | 100% | 96.9% | -3.1% |
トータル | 100% | 96.4% | -3.6% |
慣性モーメント比較
1610M | 従来UBD | マルチピースUBD | 差 |
---|---|---|---|
慣性モーメント | 14.4 | 13.7 | -4.9% |
266-L | 従来UBD | マルチピースUBD | 差 |
---|---|---|---|
慣性モーメント | 9.6 | 9.1 | -5.2% |