今江克隆のルアーニュースクラブR「ビッグクローラーベイトが究極進化!新型アベンタを遂に公開」の巻 第1016回
老舗リザーバーへ
今週は、ほぼ20年ぶりに某老舗リザーバーに、全く情報無しの行き当たりばったりでルアーとタックルのテストに行ってきた。
当初の予定ではクリアウォーターでのスイムベイト関連のテストが目的だったのだが、台風10号の余波で湖はババ濁りの浮きゴミだらけ。スイムベイトのテストには全く不向きな状況だったが、今年の春のフィッシングショー発表から温めていた「オリジナル・アベンタクローラー」のアップデートモデル「アベンタ(クローラー)RSR」の最終プロトが想像以上に期待に応えてくれる、嬉しい結果になった。
スレを知らないかのような「ビッグクローラーベイト」の威力は、もはやゲテモノルアーどころか、まさに最終兵器に相応しい水面最強プラグだと断言してもいいだろう。
2015年に「アベンタクローラー」を市場デビューさせて以来、三原直之プロによるJBジャパンスーパーバスクラシック池原ダム戦優勝や、TOP50シリーズで数々の入賞歴を残し続けている「アベンタ」シリーズ。現在に至るまで細部のアップデートが何度か施されているが、中でも「最強レスポンス」にして「最鈍足」を誇るのが桐ウッド製の「アベンタ(クローラー)RS」である。
多くのTOP50選手がスポンサー枠を超えてでも試合投入していることでも知られる、人気、戦績ともに、まさに最強のクローラーベイトだと自負している。
この「アベンタRS」が最強のクローラーベイトとしてTOP50プロにも受け入れられている最大の理由が、なんと言っても「異形」とも言える最後方配置の大きなウィングにある。
まるでシーアンカーや、銛(もり)のようにも見える特殊形状の「アベンタRS」は、水面に錨(イカリ)を打ったかのように深く、返しのようにボディ後方の羽根を刺し込む。そして小型ながら桐ウッド製のボディがバルサ並みの高浮力を発揮するため、移動距離に対するピッチの速さと回数は、ボディサイズ比で言えば同サイズのプラスチックの及ぶところでない。
ほとんどラインの重さだけでも最小限の距離で動き続ける「アベンタRS」は、バスから見れば人間の操作の域を離れた、自発的動きを持つ生き物のように見えるのかもしれない…。
「アベンタクローラーRS」の弱点?