今江克隆のルアーニュースクラブR「ギルラバのジグスト!夏のサスペンドバス攻略法を紹介」の巻 第1014回
「ギルラバ」とは?
ここで今年、試合があったら本当に隠しておきたかったリグが、通称「ギルラバ」と呼んでいる4〜7gのスモラバである。
「ギルラバ」の作り方は簡単なのだが、実に理に適ったリグで、まず泳がしてみれば本当に驚くほど小ギルそっくりに見えるうえ、極めてトラブルも少なく簡単便利なところが気に入っている。
このギルラバセッティングは、写真図解の通りだが、ポイントは「フラットヘッドカーリー3インチ」のヘッドのV字カットと、カーリーテールをカットテールしたうえに、さらにツインカーリーにハサミを入れることがポイント。
ヘッドをV字カットすることで、ジグがとても刺しやすく、ワームが劇的にズレにくくなる。何気にこれだけで様々なトラブルが激減し、非常に実戦力がアップする。
そしてVカット差しにすることで、スカートがグッと持ち上げられ、フレアが良くなるためスイミング時の水掴みが良くなる。
テールカットは、本来はカットテールだけでも十分なのだが、ツインカーリーにして泳がしてみると、その弱さとテールの薄いピリピリした複雑な動きが本当に小ギルのヒレの動きそっくりに見えるのが最大のポイント。
このVカット差しとツインカーリーの組合せで、泳がせて見れば「ギルラバ」と自分が名付けたことにすぐ納得してもらえると思うほど、まんま小ギルに見えてしまうセッティングである。
見えているギルの色にジグとワームのカラーを合わせると、見間違えるほど小ギルに見えてしまうリグである。
「ギルラバのジグスト」使いドコロ
ではこのギルラバの使い所だが、基本は小ギルが浮いているオバハンのシェードやレイダウン周辺が狙い目になる。
真夏の減水傾向では特にだが、大型バスほど水深のある水通しの良い垂直岩盤帯や急深な地形にあるレイダウンの岸側より、はるか沖の中層、サーモクライン付近の水深に良いサイズのバスはサスペンドしていることが多い。
蒸し蒸しの岸寄りではなく、より水通しの良い、活きた水のある「沖」の中層に浮くのは真夏の典型的な特徴である。
ゆえにこう言った状況では、岩盤やカバータイト、ショアタイトにネチネチ攻めれば攻めるほどバイトがなく、喰ってもチビばかりになる。同時に酸欠になった小ギルや稚ギルが群れでプカプカ表層に浮き出したら、その時こそ、その何もない沖合いでの「ギルラバのジグスト」の出番になる。
「ギルラバのジグスト」実際の使い方を次ページで紹介!