山田ヒロヒトが明かす! 秋のオカッパリエギング釣果アップの秘策
いやぁー、夏真っ盛り、連日連夜の灼熱地獄、日中は38度越え! 釣りしてると意識朦朧としてくる感じ。熱中症で倒れる人の方が多いようで、エギンガーの皆さんも、水分・塩分補給をこまめにトルなど、十分に体調管理には気をつけてください。
また酷暑に加えてコロナの問題もあり、色んな意味で厳しい状況ですね。しかし、もうこの状態って、コロナといかに共に過ごすのかが鍵となってきそうに感じています。
さて、私の方はというと、こんな暑い時は、夜のイカメタルで涼みたいところですが、実際はそうも言ってられない状況。というのもタックルのテストの予定がパンパンで、必死のパッチ状態。ただ、かなり手応えがあるだけに、熱が入っています! NEWタックルの情報は、この連載でいち早く、何か公開できればと思っていますので、しばしお待ちくださいね!
さて、釣りの方ですが、季節的には夏イカシーズンもはボチボチ終わりに近づき、早いもので秋シーズンが間近に迫ってきています。
というわけで、今回の連載では秋エギングに役立つ情報をお届けしたいと思います。
山田ヒロヒト (hirohito yamada) プロフィール
秋を含めたアオリイカの生態・シーズンについて
まず基本的な知識としてアオリイカの生態・秋を含めたシーズンについてご紹介していきます!
アオリイカは基本的には1年周期で一生を終えます。
まず親イカが春に産卵。、産み付けられた卵から孵(かえ)った、赤ちゃんアオリが成長し、秋頃には釣りの対象となる新子サイズになり、それが冬に向けてどんどん成長。その個体がまた春に産卵をするというサイクルが繰り返されます。
春の産卵期には、2キロ、3キロ、大きい個体で4キロを超える個体まで見られ、またアオリイカの種類にもよりますが、7キロになる個体まで期待できます。そんな大型アオリイカが、日本の沿岸の至る所に接岸してくるのですから、たまらないですよね。
ちなみに卵を産んだ個体は、死に絶えて、その卵から新子が夏場にスクスク育っていきます。
生まれてから手の平サイズになってくるのが9月、10月といった秋! 新子シーズンの始まりとなります。
このタイミングは、数釣りを楽しむシーズンとして、日本海側の沿岸ではとても多くの釣り人で賑わうシーズンとなります。
秋のシーズンは、地域差はありますが、おおよそ9月ぐらいから始まると考えて間違いないです。
北は秋田や北海道、南はほぼ本州や四国、九州全エリアの沿岸でエギングを楽しむことができます
小さくて好奇心の旺盛なアオリイカの子供は、非常に貪欲に餌を捕食しますので、釣り人を楽しませてくれます
アオリイカのエギングが、流行ったきっかけになったのもこの時期のサイトフィッシングが楽しいからだと思います。
秋シーズンを満喫するためのキャスト時のトラブル軽減法
さて、ここからはそんな秋シーズンを満喫するために、ぜひ覚えておいてほしい知識・情報をお伝えします。
まず、覚えてほしいのがキャスト時のトラブルを軽減する方法です。
皆さんも、キャスト時に、ラインがガイドに絡んだり、フルキャストしたらエギだけ飛んでいったり、色々とトラブルが発生することもあるかとは思います。そんな、キャスト時のトラブルを減らす方法をいくつか紹介しますので、ぜひチェックしてみてください!
キャスト時のトラブル軽減法 その1
リーダーを太く短くする!
基本的に、リーダーの長さは、釣り場の状況によって変えることをススめているのですが、最近の私はと言うと、ブレイクがキツく、止むを得ず長く取らないといけない場合を除いて、太く短くすることが多くなっています。
リーダーの太さに関してはPEラインが0.5号、0.6号であろうと、ベースは3号を使用。
これはリーダーを短くするために何度もスナップとの結束部の劣化による結び直しを減らす意味もあり、太く強くし、あらゆる結束部の強化を図るためです。
そして、そのリーダーの長さは50~60cmくらいにします。
キャスト時に、リーダーとの結束部をロッドのガイドから外に出してキャストすることを考えてのことで、これだけでかなりのトラブル軽減を図れます。
しかしながら、リーダーを1ヒロ以上取らなければならないようなシチュエーションもあると思います。
そんな場合の対策としてはリーダーを細く長くする対策を取るのが賢明です。
ただブレイクがキツい場合にリーダーを長くしていますので、細くしすぎることもできないため、ここは難しい選択となります。
その場合、私は、ギリギリの選択としてリーダーは2号から2.25号を使用するようにしています。なおこのセレクトは昔からずっと変わってはいません。
あくまで、キャスト時のトラブルを軽減するということに重きをおいた場合、こう言った考えになるのですが、うまくキャストができてトラブルが少ない場合などは、ブレイクに合わせて太くしていくことになりますので、その辺は臨機応変に考えてください。
キャスト時のトラブル軽減法 その2
キャスト時の「タラシ」の長さを調整する
次にキャスト時のトラブル軽減のために注意したいことは、キャスト時の「垂 (た) らし=タラシ」の長さです。
ロッドの硬さによって、タラシの長さを変えるのが、トラブルを軽減するのに非常にいいと考えています。どれぐらいの長さのタラシにするのか? というと…。
なぜ、このようにタラシの長さを変えるのか? というと…。
キャストは、ロッドが硬くなればなるほど難しくなってくるからです。
キャスト時のリリースポイントが、よりピーキーになっていくため難しくなるのですが、うまくやれば柔らかいロッドよりも飛距離は出ます。
一方、垂らしが短いと、ロッドのティップから出ているラインが短くなるため、キャスト時の弧を描く半径が短くなり、エギの動きが空中で安定しづらくなります。
このタラシの長さを調整するのには、色んなトラブルを回避することにもつながります。
ロッドティップ先端のガイドとその次のガイドの間に絡まるトラブルが多い人は、特にタラシの長さに注意するといいと思います。
キャスト時のトラブル軽減法 その3
PEとリーダーの結束(ノット)部分をスプールに巻きこむぐらいリーダーを長くしないこと
もう1つキャスト時のトラブル軽減法としてオススメなのが、キャスト時に、PEラインとの結束部をリールスプールに巻き込むくらいリーダーを長くしないことです。
結束部をスプール内まで入れてしまうと、キャスト時に、一番根元のガイドに絡むことが多くなります。
前項でも話をしてますが、よっぽどでない限り長いシステムは必要ないだろうと私は考えますので、できるだけトラブルレスな方法を選ぶようにしてください。
秋に使用頻度の高い小さめのエギを遠投するにはどうすればいい?
そして、秋なので小さいエギを遠投するにはどうするればいいのか? ですが…。
軽量小型エギを遠投したい場合は、少し柔らかめで長めのロッドを使用するのか、イイと思います。
ダイワで言うと、83MLくらいのクラスのロッドがいいかと思います。
あと例えば、ストイストシリーズで言うと、90ULL-S や80LM-SMTなどもオススメ。この2本は少しマニアックな繊細系ロッドですが、秋なんかはそう言った繊細なロッドを試してみるのもいいかと思います。
アイテム | 全長 (m) |
継数 (本) |
仕舞 (cm) |
自重 (g) |
先径/元径 (mm) |
エギサイズ (号) |
適合ライン (号) |
本体価格 円 |
90ULL-S | 2.74 | 2 | 141 | 108 | 0.8(0.7)/10.9 | 1.8-3.0 | 0.4-1.0 | 71300 |
アイテム | 全長 (m) |
継数 (本) |
仕舞 (cm) |
自重 (g) |
先径/元径 (mm) |
エギサイズ (号) |
適合ライン (号) |
カーボン 含有率 (%) |
メーカー希望 本体価格(円) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
80LM-SMT | 2.44 | 2 | 126 | 99 | 0.6/10.4 | 2.5-4.0 | 0.4-1.0 | 99 | 75,800 |
ダイワ公式エメラルダスSTOIST AGS詳細ページはこちら
PEラインの号数セレクトについては、よく聞かれますが、どうしても初心者の方はエギのロストを減らしたいがために太くしがちですが、遠投要素とのバランスを取る意味でも0.6号か0.5号くらいが面白いと思います。飛距離も出てトラブルも減るかと思います。
オススメPEラインは、サンラインのソルティメイト PEエギスタ 4が初心者の方には非常にいいと思います
秋エギングではエギのサイズセレクトも重要! 見せるエギとして大型エギも必ず用意してほしい
秋エギングでのエギのサイズセレクトについてですが、秋イカとなると、いきなり2.5号クラスのエギを使いがちですが、3号、3.5号サイズのエギも持参しておくことをオススメします。
なぜなら、2.5号だとアピール力、飛距離等、完全に落ちてしまいますので、たまには3.5号の大型のエギを見せるエギとして使用してくださいね。その辺のテクニックのお話は、以下の動画をご覧ください。
ちょっと難しいかもしれませんが、秋以下のエギングではとても大切なことを話してますので、ぜひ!
【他言無用】もっとエギングが上手くなりたい人必見です
秋エギングで、とても大切なのが、誘い方とイカとの間合いについて
あと、秋エギングで、とても大切なのが、誘い方とイカとの間合いについてです。
基本的には、アオリイカが嫌がる動きをできるだけ減らすことが大切です。特に秋は見えイカを見ながらサイトで釣ることが多いとは思いますが、そんな時に大切なのがエギを見せすぎないことです。
どういうことか? というと、アオリイカはエギをシャクってアクションさせると、サッと興味がありエギに近づいてきます。しかしながら、なんか違うな〜っと思うと、じわじわと離れていってしまいます。で、またエギをシャクると、近寄ってきます。
なかなかエギを抱かない個体は、この近づいては離れの繰り返しになるケースが多いのですが、その動作を繰り返せば繰り返すほど釣りにくくなってきます。
なぜ釣りづらいくなるのか? というと、シャクった後にアオリイカが近づいてくるので、ついついエギを止めて、エギをイカにジっと見させてしまうので、どんどんアオリイカがエギを見切ってしまいます。
この違うな〜って思って下がっていく動作は、嫌がってる動きでもあるので、それをなるべく少なくする必要があります。詳細については下記の動画で詳しく紹介しましたので、ぜひチェックしてみてください!
【初公開】エギング極意、アオリイカに嫌がられてはいませんか?そのエギの動き
数釣り作戦として仮面シンカー装着するなどの工夫も必要
さて、秋の数釣りに関しては、最近はゆっくりエギを落としているだけでは、かなり難しく、強制的にエギの抱きスイッチを入れる作戦として仮面シンカーを装着するのもオススメ!
DVDラッピスタイル1での、日本海側の新子釣りは仮面シンカーの必要性を実釣を持って説明していますので、ぜひご覧ください。
ちなみにウエイトやシンカーをプラスするのは、飛距離を伸ばしたい、潮にもまれやすい時にエギを安定させたいというような時に使用する人は多いと思いますが、それ以外に通常のフォールスピードより、早くエギを落として、スイッチをいれたい時にもかなり効果があります。
そんなちょっとの違いでイカからの反応がかなり違う時があるので、ぜひみなさんも試してみてください!
秋エギングのノウハウ満載のDVD「ラッピスタイル」シリーズもぜひチェック
色々と秋エギング攻略法について、ご紹介してきましたが、一番オススメなのはDVDを見てもらうことかもしれません。名光通信社のラッピスタイルシリーズ(現在シリーズ全3本あり)というDVDがあるんですが、本当に、いい感じ秋エエギングについての様々なテクニックを披露できています。
秋の数釣りで数を伸ばす方法や、新しい釣法を紹介したり、竿抜けポイントの見つけ方など、超盛り沢山の内容が収録されているのが、このシリーズ。
秋エギングで大切なことが詰まってると言ってもイイので、ぜひ見て欲しいです!
「ラッピスタイル」詳細はこちら
「ラッピスタイル2」詳細はこちら
「ラッピスタイル3」詳細はこちら
以上、秋エギングを満喫するための情報をお届けしました!
まぁ、これから暑さがジワジワとおさまってきてくれるといいですが、何はともあれ秋の準備をしていきたいところです。
今年の春は非常にアオリイカが調子良く、当たり年と言われていますので、秋もいい釣りができるのではないかと思っています。ぜひ、フィールドに足を運んで、秋エギングを楽しんでくださいね。では!
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