今江克隆のルアーニュースクラブR「ギル系&i字系の新潮流!」の巻 第1008回
これから旬!「アイアロー」のエビパターンに注目
そして今週は、もう一つ動画付きで、梅雨明けのこれから旬を迎える「『アイアロー』のテナガエビパターン」について解説しておこう。
テナガエビといえばどうしても霞ヶ浦水系が有名すぎて、関西圏ではイマイチなじみのない存在かもしれない…。ところがこのテナガエビ、関西でも間違いなくザリガニ以上にバスのメインフードとなっている場所が多い。
荒れる霞ヶ浦は護岸が単調で、水門などにエビが集中する傾向があり、それゆえに護岸壁などでテナガエビ、大きめのスジエビがスイスイと水面を徘徊する姿は容易に見られ、エビボイルも頻繁に起こる。
一方、関西では護岸場所が少ないため、岩陰やレイダウン、ウィードと言った隠れやすい場所にいるため、なかなか普段目にすることが少ないので馴染みが薄いのだろう。
しかしながら、東条湖番人の三原直之プロにテナガエビの調達を頼むと、これまた見事で超絶美味そう(と言うか、三原の定番オツマミらしい…)なテナガエビをいとも簡単に捕獲してきてくれる。
関西でも川や野池、リザーバー、そして琵琶湖にもテナガエビは大量に繁殖しており、バスにしても、動きが遅く喰いやすいテナガエビ、スジエビは最も好むエサの筆頭なのである。
そして梅雨時期から7月にかけて浅場に接岸し、産卵期を迎えるテナガエビは、特にバスの格好のメインターゲットとなることを覚えておきたい。
そしてテナガエビを筆頭とするエビ系がバスを刺激する波動こそが、エビが逃げる時の水掻き波動である。
これはイマカツでも昔から「アライブチャター」などで「跳ねエビ」と呼んで、トリッキーな動きでビッグバスを仕留めるうえで重視してきたアクションでもある。
その「跳ねエビ」アクションを再現できるもの「アイアロー」の特徴でもある。すなわち「アイアロー」は、看板アクションの3枚羽根効果による「ダイブ&ヘッドアップライズ」に加え、副次的効果としてi字系には珍しい「ダートのキレ」も備えている。
ブッチャケ、これは狙ったものではなく、3枚羽根の配置関係が生んだ偶然のアクションでもあるが、まっ、結果的にはこれは非常に有効なトリックアクションを産んでくれた。
動画は、エビパターンに精通するLFKDキングのチンペー君が、早朝の北浦オカッパリをGoProによって撮影してくれたものだが、ロッドの動きを見れば一目瞭然だが、もう完全に「ショートトゥイッチ」、すなわち「中層跳ねエビアクション」でのヒットシーンなのだ。
もちろんルアーカラーはエビ系カラー。こうなるともはやi字系ではなく、「リップレスダーター」のジャンルだろう。
このようにエビ系「アイアロー」はi字引きにコダワるのではなく、中層や表層に追い詰められた跳ね(逃げ)エビを簡単に表現できる。もちろんエビ系カラーだけでなく、リアルワカサギ系のパニックアクションにも有効だ。
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