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【伊東由樹のメガトレンド最前線!】新感覚の飛ばせる羽根モノ!i-WING「FRY」が切り開く新境地

連載:伊東由樹「メガトレンド最前線!」
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新感覚!!飛ばせる羽モノ

もちろん、LBOⅡを搭載した世界初のトップウォータープラグとして、FRYは、異次元の飛行性能を目指した。これまでの羽モノの常識を覆し、大きな空気抵抗を受ける二枚の羽などものともせず、はるか遠くへぶっ飛ばせる。いわば、「重心瞬間移動システム」を世界で初めて搭載した最初の羽モノだ。

 

ITOイズムを満載!!i-WING「FRY」が切り拓く新境地

FRYの全長は、わずか66mmだ。オリジナルのi-WINGが135mmなのでイメージとしては、オリジナルが「親」、FRYは「赤ちゃん」サイズだ。
しかし、全長に対して体積を肥大化させたバルキーなパッケージングでデザインしたことで、アマゾンに生息する怪魚らのベビーを連想させる独特な風貌に仕上げることができた。POPXのモックアップを作った時のように、あくまでも私の脳内イメージの中に棲む怪魚、ではあるが。

 

わずか66mmの全長に対し意図的に体積を肥大化させたことで、ボディ内の空気容積比も大きく引き上げられた。これなら、あの秘密兵器「LBOⅡ」が詰める、という計算のもとデザインした。

 

【世界初】LBOⅡを搭載した新感覚の羽モノ!

これまで羽モノは、向かい風や強い横風が入るような強風下では投げづらかった。大きな羽モノルアーなら、ヘビー級の重量感に助けられてなんとかなったが、わずか10数gの小型の羽モノを強風下で遠投すること自体、私にはする気が起きない。にもかかわらず、実際には、「風の吹きはじめ」や「水面が荒れている」状況こそ、羽モノ特有の破壊力が増すのも事実。
また、無風状態で水面が鏡のような時は、無用な気配を察知されないディスタンシング(距離感)を考えなければならない。つまり、「ロングディスタンスアプローチ」が有効だ。
結局、いかなる状況でも羽モノが「遠くまで飛ぶ」ようになったら、とんでもないことが起きるのはあきらかなこと。実際、長期間に及んだテストでは、とんでもないことが何度も起きている。

水温10度C以下でも、魚探に水深7mにスクールが移り込んでいても、バスはおかまいなしに水面でバタつくi-WING・FRYのプロトタイプをためらいもなく襲撃している。トップのオフシーズンでこの有様だったから、ハイシーズンではなおさらだ。FRYの爆発が連発し、羽がぐしゃぐしゃになって壊れて使い物にならなくなった。

 

表層で襲撃されるベイトフィッシュ特有のナチュラルインパクトとは

ちなみに、FRYの放つベイトライクな刺激を高めるべく、羽の稼働中のインパクト(サウンドや水を掻きわけるおだやかなトルクなど)のリアリティを追求するため、あえて金属製の羽を排除している。接合部分の細部には、羽の接触音を避けるギミックや頃合いの良いトルクで立ち上がるデザインを模索して実際のフィールドに持ち込んで作り込んできた。

サイレントウイングが放つインパクトの効果は絶大だった。量産型のFRYの羽は、さらに先端部を薄く仕上げパドル部を厚手で設計し、エラストマー樹脂をベースに特殊コンポジット素材で生産している。製品版は、おそらく100匹くらい釣っても壊れないと思う。

 

新概念から生まれた「FRY」の衝撃

FRYの爆発力の秘密は、ひとえに「LBOⅡ」の搭載にある。あり得ないほど遠くまで飛ばせる。着水直後には、ベアリング内蔵式バランサーは、アクションを発生させる正ポジションへと「瞬間復帰」する。つまり着水と同時に、リールのハンドルノブに指を掛けた瞬間から、すでに羽は水を掴んでおりバタバタと泳いでいる。しかも「ハイピッチ」で。このアクションの始動性における圧倒的なレスポンシビリティは、どの羽モノルアーよりも優れる。誘い出せる魚の数を多くしている。

 

羽モノの「音」について

FRYは、リアルなベイト。「サイレント・リアリティ」という刺激。

さらにLBOは、アクションの始動直前にネオジム磁界に誘導され磁着しており、ウエイトはゼロクリアランスでマウントされる。通常の球体ウエイトを搭載した時に生じるクリアランスが、ほんのわずかでも音を発生させてしまうのに対し、FRYは無音。魚で音を発するのはイシモチなど。バスに食われるベイトで鳴く魚は、ほぼ皆無である。

 

セミや甲虫など硬質な音を発しながら水面をもがく落下昆虫を捕食する状況では、SIGLETTは非常に有効だが、水面でもがくベイトフィッシュ(魚)が発生させるサウンドは、基本、水面を掻く、水面を叩く、そんな、しっとりとした「水の音」だけ。その音と緩いトルクでよじれながら騒めく波紋の中心には、なまめかしく身をくねらせるベイトフィッシュがいる…そんなリアリティを放つのがFRYだ。

 

タフな状況下、ベイトの群れが差すオープンエリアや小魚を主食とする環境にシンクロさせられ、フィーディングのきっかけをつくる。風吹き始めたウィードボトムエリアの表層や、リザーバーの岬の先端、リップラップエリアの表層など、FRYはこれまでシャッドを引いていたエリアを爆発させている。シャッドのような根が掛かりを心配する必要もない。

テスト中、着水地点から離れたはるか遠くのバスが、FRYを引きはじめた途端、一気に「フィーダー化」して襲撃する様子を上空からカメラに収めることに成功している。私たちのフィールドテストの記録(動画)をご覧いただければ、「FRY」に搭載したNEWテクノロジーがどんな結果をもたらしているのか、きっとおわかりいただけると思う。

出典:YouTubeチャンネル「Megabass Channel」

 

メガバス(Megabass)

1986年8月15日設立、静岡県浜松市を拠点とするルアーメーカー。デストロイヤーをはじめとする各ロッドシリーズ、各種バス、ソルトルアー、リールなど、あらゆるフィッシングタックルを輩出。 同社のCEO伊東由樹氏はアングラー、そしてルアー、ロッドデザイナーとしても有名で、同氏の手掛けるタックル&ルアーは実釣力の高さに加え、優れた機能美、造形美を放ち、国内外で高い評価を受けている。
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