今江克隆のルアーニュースクラブR 「2020年を代表する簡単!激釣れ!ルアー!?」の巻 第1005回
フローティングだからヤバい!
次に2つ目の副産物効果は、特にフローティングタイプ(F)で発揮される特徴だ。
i字系といえばSP仕様、スローシンキングが主流のイメージだが、TOP50などのプロユースでは水面銀幕を利用したフローティング仕様の方がもっぱら隠れたシークレットである。それもi字巻きではなく、主にジャーク&ライズを繰り返すトリッキーな使い方である。
この時、「アイアロー」最大の特徴が「頭上がりの浮上姿勢」である。これは「リップライザー」を開発時にコダワったバスの習性を刺激する浮上アクションで、ダイブしたルアーが、尻上がりや平行姿勢で浮き上がるより、水面に逃げようとする姿に見えるのか、バスは圧倒的に頭上がりで浮上する姿勢に反応する傾向が強いからだ。
「アイアロー」は重心配分で頭上がり浮上するのではなく、ヒレの絶妙の位置と角度が相まって頭上がり浮上姿勢を維持する構造になっている。この性能を活かしてダイブ&ライズ&放置で食わせるのがTOP50レベルのi字系裏技である。
このテクニックに関しては、つい先日、三原直之プロがオカッパリロケでブリブリの50cmUP、45cmUPを連発。バイトシーン丸見えの「アイアロー」実釣解説動画が今週公開されているので、論より証拠、見れば速攻で、i字系の概念を覆すその凄さが一発で理解できるはずだ。
サスペンドタイプの使いドコロは?
そして最後の3つ目の副産物効果は「背ビレの水斬り引き波効果」である。
これもフローティング仕様で本領が発揮されるが、背中から突き出た小さな背ビレは想像以上に美しく魅力的な「引き波」を発生させる。
この「引き波」は、バスに存在を気付かせる効果があり、アピール力に欠けるi字系にあって、遠くのバスにもアピールできる大きなポイントになっている。
サスペンド(SP)仕様ではこの引き波波紋は見えないが、水中でも同じ効果が発揮されている可能性は高い。
「アイアロー」にはフローティング(F)タイプとサスペンド(SP)タイプがラインアップされるが、Fタイプは専用テクニックでの使用を考慮してかなりのハイフロート仕様になっているため、お腹にウェイトボードをかなり貼らなければSPにはならない。これは「アイアロー」のナチュラルな美観を大きく損ねるので、Fタイプはフローティングテクニック専用に、SPタイプはSPもしくはSS(スローシンキング)で使う場合に明確に使い分けてほしい。
i字系ワームも終点を目指しました!