今江克隆のルアーニュースクラブR 「注目の新スタイル!PEベイトフィネスの核心」の巻 第1004回
さて、先週は「PEベイトフィネス(PEBF)」のタックル概論をざっと解説したが、今週はPEBFの核心である「PEパワーフィネス、ワイルドフィネスとPEBFの決定的違い」、「PEBFは直結こそが真髄」、「PEBFは水面直下直上攻めにこそ最強」、「シビアなPEライン選択とその理由」、について詳しく解説しよう。
「PEパワーフィネス(PEPF)」と「PEベイトフィネス(PEBF)」の違い
まず、昨年の「吊るし」ブームの影響で再流行したハードスピニングによる「PEパワーフィネス(PEPF)」と「PEベイトフィネス(PEBF)」の決定的違いは、キャストのコントロール能力と重さに対する操作力にある。
「PEパワーフィネス」は確かに3g以下の虫系やスモラバ吊るしにはトラブルも少なく、海釣り、ソルトウォーターゲームでのスピニングタックルの主流であるPEラインの経験からも、比較的初心者でも扱いやすい。
しかし、軽量ルアーが投げやすい反面、ベイトフィネスの枝と枝の隙間を通すような超高精度なスポットシューティングはスピニングでは非常に難しい。
故に「PEパワーフィネス」ではキャストをカバーの上に投げ、クモのごとく吊るし落とすアプローチが多くなる。これはラインが幾重にも枝に掛かるため、フッキングやランディング時のパワーロスが極めて多く、掛けてもバレるケースが非常に多い。
一方、「PEBF」は、2.3〜5gのスモラバやネコリグのベイトフィネスに熟練していれば、スピニングよりはるかに「直線的弾道」で、しかも「最短距離」で、「枝と枝の隙間や穴」を通すようなキャストは容易。ルアーを吊るす手ごろな枝を決めたら、その枝の上を通し、最短距離で高精度の吊るしが可能だ。
サミングも簡単なので、枝に引っ掛けた直後に水面にルアーを落とすことなくサミングでルアーを止め、そこからラインを出して「着水音なしでアプローチできる強みは極めて大きい」。
同時に最小限の「引っ掛け」と最小限の「ラインの弛み」で済むことで、アクションも最小限で済むため、枝や葉を不用意にゆらしてバスを警戒させてしまうリスクも少ない。
オカッパリアングラー大注目! 「ワイルドパワーフィネス」と「PEベイトフィネス(PEBF)」の違いを次ページで紹介