【まもなく登場の豆アジ専用ジグヘッド】サーティフォーの新作アイテム!「小豆ちゃん」の開発過程を家邊克己が詳しく解説!
今回は、まもなく一般発売される「小豆ちゃん」について少し解説していこうと思います。
家邊克己 Yabe Katsumi プロフィール
小豆(こまめ)ちゃん
ラインナップ | 本体価格 |
0.4g / 0.6g / 0.8g / 1.0g | 400円(税抜) |
サーティフォー公式「小豆(こまめ)ちゃん」詳細ページはこちら
最初の豆アジ専用ジグヘッド「ザ・豆」を開発した理由
豆アジを釣ることの面白さを皆さんにも知ってもらいたいと思い、「ザ・豆」をだいぶ前に作りましたが、豆アジング大会などが開催されるようになり、段々豆アジングが関西を中心に浸透してきました。
豆を釣るということに抵抗を持っておられる地域の方も居られるかも知れませんが、良い型のアジがいるのにワザワザ豆を釣るということではなく、豆アジしか居ない中でアジングを楽しもうと思うと、豆アジを対象としたアジングがあってもイイのではないかと思い、当時「ザ・豆」を作りました。
ラインナップ | 数量 | 本体価格 |
0.3g / 0.5g / 0.7g / 0.9g / 1.1g / 1.3g | 5個入 | 400円 |
サーティフォー公式「ザ豆」詳細ページはこちら
豆アジングに連れていき、その面白さにハマった方も多くおられ、アタリがあるのに掛けることができないもどかしさに悶々としながら、あーでもないこーでもないと考え、試行錯誤をされる方も増えて来ました。
元々「ザ・豆」を作った時は、食い渋って口を開かないアジに対しても使える様にと少し色気を出し、極豆まで踏み込んでいませんでした。
ザ・豆でも掛からないアジが居たことで「小豆ちゃん」を開発
対象としては15cm位までを考えていましたが、関西のスタッフのマエヤンと北陸のタイキ君から極豆用のジグヘッドが欲しいという話が最初に来たのは3年前でした。
山根 大輝(Taiki Yamane) プロフィール
当時は豆アジ専用ジグヘッドの必要性をそれほど感じていませんでしたので、少し考えると言い、1年放置していました(笑)。
1年後また2人が揃って言ってきました。(忘れてなかったんや(笑))最近豆アジを釣るのに「ザ・豆」で色々やるが、どうしても掛けることができないアジが居て、どうしてもこのアジを掛けたい!
その為にそれを狙う専用のジグヘッドを作りたいと2人は大真面目でしたので、これは少し真剣考えないといけないなと思いました。
絶対に採算が合わない事は分かっていましたが、アジング専門メーカーとして極豆からギガアジまで全てを釣れる道具は作る必要があるのではないだろうか? 思いましたので最終的に2人にOKを出すことに。
製品化が決定してテストを繰り返す
2人は相当嬉しかったのか、それから熱〜い話が毎日毎日届き、先ずはフックのテストからしないといけないので「ザ・豆」と同じ線径の鋼線を用意して彼らに曲げさせました。
勿論僕も曲げて焼いてもらい、テストを始めたのが2年前の夏でした。
通常のフック形状では面白くないので、色々な変な形を曲げてテストするのですが、掛けることはできても途中でバレてしまいます。
その理由が全く分からず、しばらく試行錯誤が続き、段々秋が深まって豆アジがいなくなってきました。
2人は夜な夜な豆アジがいる場所を探し回ってテストを繰り返してましたがどうしても形が決まりません。
で、年が明けると流石に豆アジは姿を消し、春までテストはお預けになりました。
バレる原因が判明
その間同時にこれはロッドの問題もあるのではという話になり、豆アジ専用ロッドも一緒に開発していました。
今日は、「小豆ちゃん」の話なのでロッドの事はまた今度にします。
そして豆が釣れない時期は豆メバルでテストをし、段々フックの線径の問題ではないかという1つの答えが見えてきました。
そこで線径を0.05mm太くした鋼材を用意し、曲げをして春を待ちました。
フック形状に悩む
そして昨年の春からは、再び豆探しで彼らはテストを繰り返しながら、段々形が絞られてきましまが、その形は僕が気に入りませんでした。
テストをすればするほどクローズドゲイブの昔ながらの形になっていくのです。
そのようになる理由は分かっていましたが、やはり形状的にはもっと変わった形があるのではないかと色々試しましたがどうしても上手くいきません。
今までのサーティフォーが作ってきたオープンゲイブのフック形状は、アジのアタリを分析した結果、オープンゲイブの方がアタリが増えるということで、そのようにしました。
ですが、豆アジの場合は常に活性が高くオープンゲイブにしてアタリを増やす必要がなく、オープンゲイブにする事によって色々な所にフッキングしてしまうので身切れでバレが多発してしまいます。
また、線径が細いと余計裂けやすくなるので、太い線径で刺さり易さより裂け難さを選択しないと、極豆には対応できないことも分かりました。
ヘッド形状はスローフォールさせるため底面をフラットに
そしてヘッド形状ですが豆は表層にも多く居て、表層キープは難しいので形状をできるだけスローフォールさせれるようにと考え、底面をフラットにして潮受け抵抗を増やそうと思いつきました。
これは「グリッターヘッド」からヒントをもらったのですが、「グリッターヘッド」もかなりスローフォールですが、豆の小さな口に収まり、なおかつフックが小さいので1gまでのラインナップにバランスを崩さない形状にしないといけなかったので、かなりややこしく相当悩みました。
サーティフォー公式「グリッターヘッド」詳細ページはこちら
形状において望んでいたことは、スローフォールと全体の潮受け抵抗を増やし、存在感を際立たせることで、しかも小さくまとめると言うかなり矛盾した事を要求されていました。
どうしたものかと思い悩み、事務所の中をウロウロしていたらパソコンに向かう事務員さんが持っていた、マウスに目が止まり、底はフラットやなぁと思っていた時に、そうや! この形状ならいけるのでは無いか! と思いついて早速テスト品を作ってみました。
それで実際に海に持っていき、スローフォールを確認しロッドを介してのがん玉とのテスト品との抵抗の差も確認でき、これで行こうとなりました。
思いつくまで中々苦労するのに、思い付いたら後はホントに簡単。いつもの事なのですが人間の思いつきにはいつもビックリします。
これでネーミングもマウスヘッドと決まりました。2年バッチリテストしてますので極豆用ジグヘッド「小豆ちゃん」を、ぜひよろしくお願いいたします。
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