【伊東由樹のメガトレンド最前線!】2020年生まれ変わるNEWデストロイヤーの全貌を直撃インタビュー【第二回】
新生デストロイヤーに搭載された最新テクノロジー“アナザーストーリー”
前回「新ハカイ王」新生デストロイヤーの開発コンセプト、そして5Dグラファイトシステムについて、メガバス代表の伊東由樹氏に解説していただきました。
今回はその他の様々なテクノロジーについて、更に掘り下げてお伺いしていきたいと思います。
伊東由樹(YUKI ITO ) プロフィール
はい。無垢のアルミブロックから3D切削している構造体として、これまでよりもはるかに軽量化した上で、剛性を高めた数奇的な多面体をデザインし、強靭な機能性パーツとして設計しました。
いままでのデストロイヤーで使っていたヘッドロックデザインと比較していただければ一目瞭然ですが、ブランクを支軸するための「ブランクのバットセクションを覆う金属製カウル」と「ヘッドロックパーツ」の接触点がこれまでよりも、よりバット側に接触して支軸状態を生み出す構造にしています。
こうしたところにも、ヘッドロックパーツを「最小化」してなお、「感度伝達という機能を最大化する」という、スペックアップへの先進技術を導入した取り組みと、私というアングラーの情念を伝える設計をしています。
アングラーとロッドがこれまで以上に一体化して細胞の一部として融合してしまうような、そんな「マン・タックルインターフェイス」について、あらゆる部分から妥協の無いエンジニアードの結果が体現できる唯一のロッドが、デストロイヤーなのです。
一言でいえば、手の平に融合する「溶け込む一体感」です。映画「ベノム」のような(笑)。
キャスティングモデルのIBCSは、ITO ENGINEERING(アイティオーエンジニアリング)のアトリエでバイオノミクス検証のモックアップをしています。私と、他に13名のアングラーにハードなロッド操作をしてもらい、それぞれの手クセや握り方、利き腕の違いなどから、「ブランクスに残すべき最小限の肉片」について、人間工学の見地から抽出したカタチを探り当てデザインしました。
ちなみに、私が考える「ハードなロッド操作」とは、通常のワンフィンガーのグリッピングだけでなく、バズベイトやジグキャストによる2フィンガーのシューティングや、フルグリッピングによるパワークランキングやヘビーカバーコンタクト、左右両手への瞬時の持ち替え動作によるスムーズなシフティングハンド、あらゆるアングルからのパワフルなフックセットです。
そしてメガバス本社ファクトリーでは、それらすべてのグリッピングスタイルについて、ダイワ、シマノ、ABU、Lews、日米市場のメジャー各社のロープロファイルリールと丸型リールのほとんどを搭載してフィッティングを検証してフォルムを整え、フルコンタクトグリッピングの最大公約数を追求してきました。
もちろん、個人的に多用するモノブロックやロジウム、ラウダなどのメガバス製リールもです。