今江克隆のルアーニュースクラブR 第996回「高弾性ロッドの復権とバスロッド革命の兆し!」の巻
M40Xナノアロイから始まるバスロッド革命
この2つの大きな変化が、2020年、再び高弾性ロッドの再評価へと動き出している。そしてそれを決定付けるのが超高弾性の部類に属す40トンカーボン「M40Xナノアロイ」の登場だろう。
高強度高靭性の40トン、従来の30トン同等の強度を持ちながらその硬度と反発力は40トン以上と言う「粘る超高弾性カーボン」の登場は、「T1100G」とのコンポジットで高弾性バスロッドを劇的に進化させることは間違いないだろう。
すでに7月、「インスピラーレ」で熟成し尽くした「T1100G」と新素材「M40X」を初搭載した高弾性ロッド「ブラックレイブンエクストリーム」が市場デビューする。その力量は「ブラックレイブン」を溺愛して来た琵琶湖ガイド南一貴プロに、旧ブラックレイブンを手放させるほどの明確な差が出るものである。
超軽量にして驚くほどの粘りを発揮する「ブラックレイブンエクストリーム」は、日本刀のキレをそのままに、エクスキャリバーの剛性を与えたものと表現できる。
「M40X」の登場と同時に、超高弾性ロッドの可能性を「ブラックレイブンエクストリーム」とあわせて長期テストしてきたロッドが数機種存在する。そしてその中の一本が4月頭の七色ダムでのルアマガ連載ロケで、七色のロクマルを木に吊るして封殺したことで、超高強度軽量スピニングロッド「ハングマン」が4月24日、一般初公開となった。
自分の最新PEパワーフィネスロッドは、7フィートロッド人気に真っ向反する「511」のベリーショートで決着した。
「T1100G」、そして「M40X」、既に存在が囁かれる「M50X」、「テムジン」から20年、そのネガティブ面を遂に克服した超高弾性ロッドは、今後間違いなくバスロッドに革命をもたらすだろう。