今江克隆のルアーニュースクラブR 第996回「高弾性ロッドの復権とバスロッド革命の兆し!」の巻
今週は、自粛で引きこもりなアングラーに、ちょっと高度な座学として高弾性カーボン技術の革命的進化を解説してみよう。
高弾性ロッドの変遷
高弾性(基本的に33トン以上、超低レジンのピュアカーボンシート)といえば「テムジン」シリーズ、キャリアの長い人ならそう連想する人も多いと思う。バスロッド業界初の50トンカーボンを採用したテムジン「デンゲキ」や「エゴイスト」、40トンを採用したテムジン「ガゼル」、「エアレイド」など、当時はギンギンに尖った過激すぎるスペックに業界内でも賛否両論が巻き起こり、良かれ悪かれ高弾性ブームのさきがけとなった事実は間違いない。
すでにフィッシングショーや記事等で繰り返し解説してきたが、この高弾性カーボンの導入理由は、バスロッドに最も多用される中弾性カーボン(24〜27トン)に多発する、ガイドが上側に乗ったベイトロッドの宿命「急激な捻れ(ネジレ)に耐え切れず竿が笑う(芯が逃げる)」現象を、「笑う前に掛け終わる」、目的で導入されたものである。
超簡単に言えば、高弾性ロッドとは「芯を外してもホームランになる金属バット」みたいなものである。
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